マイクロソフトが運営する無償メールサービス「Windows Live Hotmail」(以下、Hotmail)。現在は「Windows Live」に含まれるサービスの1つとして再編成され、機能面も強化されている。しかしマイクロソフトといえばWindows。Mac OS Xにはどうなのか……? そんな先入観をなくせば、意外にも(?)相性バッチリな使い方が見えてくる。
Macユーザーが「Hotmail」を使うメリットとは?
以前、Hotmailは独立した無償メールサービスとして運用されていたが、現在ではAjax/JavaScript対応など機能が強化された上で、「Windows Live」の1サービスという位置付けに変更されている。
マイクロソフトが運営している以上、Windows LiveはWindowsでの利用を前提にデザインされている。しかし、「Microsoft Office for Mac 2011」がオンラインストレージの「Windows Live SkyDrive」(以下、SkyDrive)と統合されたように、サービス対象はWindowsに限定されない。HotmailやSkyDriveのようにウェブ上で完結するサービスについては、サポートされるウェブブラウザーを用意さえすれば、MacなどWindows以外のOSでも利用できる。
最新版のHotmail(Hotmail Wave4)では、表に挙げるウェブブラウザーがサポートされている。Macでは、FirefoxまたはSafariの最新版であれば、Windows環境と同様の機能を利用できることになる。
「Hotmail」がサポートするウェブブラウザー | ||
---|---|---|
ブラウザー | Mac OS X | Windows |
Internet Explorer 6.x | × | ○ |
Internet Explorer 7.x | × | ○ |
Internet Explorer 8.x | × | ○ |
Firefox 3.0以降 | ○ | ○ |
Safari 4.0以降 | ○ | ○ |
Google Chrome | × | ○ |
その主な特徴は以下のとおり。運営コストを広告に依存する都合上、ウェブメールのクライアント環境として利用すると頻繁に広告が表示されるなど、無償サービスならではの不自由さもある(メールの内容自体には広告は掲載されない)。しかし、ムービーや写真など容量の大きなファイルを扱うユーザーにとって、5GBもの大容量のメールボックスは魅力なはず。しかも、5GBを超えるとその容量が自動追加される。Apple Mailなど一般的なメールクライアントから利用できることもあり、Macユーザーにも十分アピールするサービスなのだ。
Hotmailの主なポイント
- GmailやYahoo!メールなど、POP3接続可能なHotmail以外のメールアカウントも受信できる
- 割り当てられるメールボックスの容量は5GBだが、超えた時点で追加されるため事実上無制限
- SkyDriveと連携することで、1通あたり最大50MBのファイルを添付できる
- Microsoft SmartScreen技術を利用した迷惑メール対策
- Apple MailやThunderbirdなどのPOP3対応メールクライアントを利用し、Hotmailアカウントから送受信できる
HotmailをMacで使う
Hotmailの利用方法だが、MSN Japanのウェブサイト左上側にあるHotmailの「新規登録」をクリックすると、日本在住者向け登録ページ(「サインイン」)が現われる。
ここで[サインアップ]ボタンをクリックし、「Hotmail アカウントの作成」ページでHotmailで使用するメールアドレスや在住する都道府県などの情報を入力すれば、セットアップは完了だ。これで、以降HotmailのメールアドレスとパスワードがWindows Live IDとして使用できる(米国時間11月1日、ユーザーの保有メールアドレスを利用できる機能が発表された)。
なお、Hotmailは広告収入を中心として運営されているため、ページ右側に広告が表示される。これは広告下の「広告を閉じる」をクリックすれば消えるが、Windows Live Hotmail Plus(年2520円)へアップグレードして非表示にすることも可能だ。
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