6.ビデオ撮影はよく見るとiPod touchにアラが
ビデオカメラ機能の画質は、ともにHD(1280×720ドット)で撮影できることもあって、静止画機能ほど大きな差は感じられなかった。
ビデオの圧縮方法はともにH.264で、ビットレートが10.5Mbps前後。10秒撮ると、だいたいファイルサイズは14MB程度になる。スナップビデオカメラとしてはビットレートが高めなこともあって、たいていのシチュエーションではきれいに撮れる。ただし、波や水しぶきなどのシーンをパソコンでチェックすると、iPod touchのほうがざらつきが強く感じられた。
ビデオ比較
※上記動画はYouTubeへの投稿時に再圧縮がかかっている。
加えて撮影していて感じたのは、iPod touchとiPhoneでは端末の形状と重さが異なるため、若干、使用感は変わってくるということ。iPod touchは軽いため、片手で数分間撮っていても重さを感じにくい。一方、iPhoneの方は側面が平らなため、やろうと思えば机の上に置いて、手ぶらでの撮影が可能だ。
結論:同じスペックでも割と差がついた
というわけで長々とiPod touchとiPhoneのハードウェアを比べてきたわけだが、スペックでは同等になっても、実際に触ってみると液晶ディスプレーやカメラで差があることがわかった。新iPod touchは、iPodシリーズの中では、アプリが扱えてカメラが付いているハイエンドの存在だが、iPhoneと比べてしまうと、なまじスペックが近いこともあって機能限定版のような印象を受けてしまう。
ただ、液晶ディスプレーは正面から見れば変わらないわけだし、カメラもブログやTwitter用のメモと割り切れる人なら、iPod touchでも問題ないだろう。
しかも体感速度はiPhoneと変わらないわけだ。3軸ジャイロを新たに採用し、ネットワーク対戦システム「Game Center」を最初から用意したことで、ゲームではiPhoneと同じ環境で遊べるようになった。
カメラをフルに楽しみたいなら、撮ってすぐにインターネットに投稿できるiPhoneを強力に勧めたいが、音楽プレーヤーをメインにゲームを楽しんだり、Twitterなどのネットで話題になっているアプリを使いたいというのなら、iPod touchでも十分に活躍してくれる。ぜひiPod touch/iPhoneを手に入れて、iOSライフを満喫してほしい。