いろいろ試したが、チープな組み合わせが一番便利
さて、片手ホールドは、大凡、吸盤の効果が見えてきたので、次は肝心の快適キー入力の実現を考えてみたい。
iPad への文字入力は、液晶タッチパネルを活用した「ソフトウエアキーボード」以外に、iPadと同時に発表された「iPad Keyboard Dock」、以前から存在する「Wireless Keyboard」の3種類のキーボードを利用することができる。
筆者は、当初、うかつにも購入した「iPad Keyboard Dock」をモバイル環境でも使用する予定だった。しかし、配達されてきた商品を持って、そのあまりの重さに驚いてしまった。 正確なキッチン秤で実測したところ602gもあった。
重さがあるのは、それなりの重さのiPadを乗っけても転倒しないようにバランスをとっているからだが、両方を持って歩くとなると、トータル重量で、なんと1.3kg近くになってしまう。これでは680gのiPadを購入した意味がない。
そこで、今度は、iPadをタイトでピッタリした専用ケースに入れて、「Wireless Keyboard」を持ち歩くことを考えた。しかし、これも両者で重さは1.2kg近いモノとなり、実測750g前後という筆者のVAIO Xの代わりにはならない。
妥協点は、モバイル環境では「ソフトウエアキーボード」での入力に徹底し、キー入力のために適度な傾きを提供してくれる専用ケースだけを使うというもの。このスタイルなら実測で855gと、相変わらずVAIO Xより重いが、許容できる範囲だ。
しかし、真にモバイル環境における軽量化を狙うなら、ここで落下防止用の吸盤に再登場を願いたい。キーボードの傾きは好みが分かれるところ。専用ケースの場合は約20度だが、室内照明の反射による液晶表面のテカリがなく、キートップが見えればいいという程度なら、先ほどの「百均の吸盤」でも「iStand」でも合格ラインだ。
ただし「iStand」は格好はいいのだが、吸盤部分と球体部分をつなぐ「脚」が長く、キーボードスタンドとして使うと、キー入力時にしなってしまうのがかなり気になる。
結局のところ、筆者の「総携帯重量」「キー入力のしやすさ」「コスト」という三大要素全てを満足できたのは、裸のiPadに百均の吸盤、百均の吸盤用補助板、プチプチケースの「バブルラッパー」という組み合わせだった。
これら全部でも、たったの708gだ。 結論として、セレブ&デザイン指向の伝統的なアップルユーザーが最も避けたい結果になったような気がするが、読者諸兄はいかがだろうか?
ウルトラセレブなモノとの組み合わせなら、超チープなiPadモバイルキットは光るだろう。
今回の衝動買い
- iPad Wi-Fiモデル 32GB(5万8800円)
- iPad Keyboard Dock(6980円)
- iPad Case(3980円)
- Wireless Keyboard(6800円)
- 吸盤(100円)
- 吸盤用補助板(100円)
- iStand(600円)
- バブルラッパー(480円)
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
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