米国で3月下旬に発表となったHP Z Workstationの新製品(関連記事)。日本ヒューレット・パッカードは、その国内発表会を4月7日、都内で開催した。国内での価格が明らかになったほか、S-IPSパネルを採用した新液晶ディスプレーとして「ZR22w」(直販価格3万6750円)と「ZR24w」(同5万7750円)の2製品も発表されている。
新Xeon搭載で、ラインアップを一新
日本HPが昨年から展開しているZシリーズは、当初「Z800」「Z600」「Z400」の3シリーズからスタート。今年に入り、エントリークラスのZ200シリーズが追加されている。今回Z200をコンパクトにした「Z200 SFF」が新規に加わっている。
上位のZ800およびZ600シリーズでは、Xeon 5600/5500番台を最大2基搭載可能。Z400シリーズはシングルプロセッサーのみの対応で、Xeon 3600/3500番台となる。CPUコア数はいずれも6コアまたは4コア。
筺体は従来機種と基本的に同様だが、Z600は前面にIEEE 1394端子を新たに装備した。マザーボードも変更し、Registeredメモリーにも対応。最大メモリー搭載容量が48GBに倍増した。
Z400シリーズもメモリースロット数を4本から6本に増やし、最大搭載容量が16GBから24GBに変更となっている。
新規に追加されるCPUは下記の通り:
表1 Z800/600/400シリーズで新規に追加されたCPU | |||
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製品名 | Z800 | Z800/Z600共通 | Z400 |
CPU(6コア) | Xeon X5680 | Xeon X5670、X5560、X5660 | Xeon W3680 |
CPU(4コア) | Xeon X5677 | Xeon X5667、X5640、E5620、E5507 | ── |
Z200シリーズに関しては、Xeon 3400番台またはCore i5/i3シリーズを選べ、内蔵コア数は4コアまたは2コアとなる。
新たに追加されたZ200 SFFの筺体サイズは、幅100×奥行き381×高さ338mm。ミニタワー型の従来モデルと比較して、約1/3の容積(67%減)をうたう。拡張スロットがロープロファイルタイプとなり、ビデオカードの選択肢が限られること、搭載可能なHDD(SATA)が2基のみになるなどサイズの制約を受ける面はあるが、選択できるCPUやチップセット(Intel 3450)、最大16GBメモリー(ECC)といった、基本性能の面ではZ200と変わらない。
表2 各シリーズの主な違い | |||||
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製品名 | Z800 | Z600 | Z400 | Z200 | Z200 SFF |
最小構成価格 | 21万円 | 17万6400円 | 16万7475円 | 12万225円 | |
CPU | Xeon 5600 Xeon 5500 |
Xeon 3600 Xeon 3500 |
Xeon 3400 Core i5/i3 |
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メモリー容量 | 2~192GB | 2~48GB | 1~24GB | 2~16GB | |
HDD搭載数 | 5 | 3 | 4 | 3 | 2 |
PCI-Eスロット | SLI対応 | 標準サイズ | ロープロ | ||
RAID | 0/1/5/10 | 0/1/5 | 0/1 | ||
80PLUS電源 | SILVER | BRONZE | SILVER | ||
水冷オプション | ── | ○ | ── | ||
販売開始時期 | 4月15日 | 4月22日 | 4月15日 | 既発売 | 4月15日 |
ZR22wとZR24wはともに視野角の広いS-IPSパネルを採用。21.5型ワイドのZR22wは16:9(1920×1080ドット、sRGB比101%、カバー率96%)、24型ワイドのZR22wは16:10(1920×1200ドット、sRGB比102%、カバー率97%)。コントラスト比はともに3000:1。
電源効率85%の電源アダプターを採用し、ZR22wはEnergy Star 5.0に対応。リサイクル率25%の合成樹脂を採用する。発売は4月8日。