ENERMAXのオススメ電源は?
ENERMAXの電源へのこだわりが理解できたところで、同社を代表する製品を詳しく見ていこう。
汎用性の高い600WのGOLD認証電源
「EPG600AWT」
実売価格:1万8000円前後
80PLUS GOLD認定電源と言えば、各社ともハイエンドモデルに位置する製品であり、そのため電源出力は800W~1200Wの高出力タイプになっているものが多い。だが、本製品は80PLUS GOLD認証モデルであるが電源出力は600Wとハイミドルクラスであり、80PLUS GOLD電源としては比較的気軽に入手できるのが特徴だ。
一般的にミドルスペックのCPUとビデオカードの組み合わせだと、実消費電力は200~300Wとなるケースが多い。電源ユニットの変換効率は定格出力の50%前後が最も高いため、このクラスのパーツ構成の場合、定格出力が800Wオーバーの電源ユニットは効率がよくないことに加え、電源ユニット自体の価格も高い。このクラスのパーツ構成のユーザーには、本製品は80PLUS GOLD認証の実力をフルに発揮できる理想的な製品となる。
変換効率を高める独自技術DHTを採用
ENERMAXの80PLUS認証製品では、GOLDのみに搭載される「DHT(Dynamic Hybrid Transformer Topology)」を採用し、高い変換効率を安定して実現している。電源ユニットのキモとなる12V出力は、3系統各25A出力、総出力50Aと600W電源としては強力な仕様である。電源コネクタはユニット内部から直出するタイプで、最近流行のプラグインではない。そのため、ケーブルの余剰部分でケース内が占有されてしまうが、比較的柔らかいケーブルなのでまとめやすく、整理はやりやすいほうだろう。コネクタはSATAが7つ、ペリフェラルが6つと豊富でコネクタ不足に陥ることはなさそうだ。ユニークなのは、6+2ピンPCI-Eコネクタが4基搭載され、PCI-Eコネクタを2つ使用するビデオカードの2枚挿しにも対応できることだ。ビデオカードによっては600Wではやや心もとないが、GPUパワーを求める人にはうれしい仕様だ。
スタンダードなパーツ構成で光る電源ユニット
搭載される冷却ファンは139mm角の大型タイプで、内部の温度と負荷に応じてファンスピードがコントロールされる。動作音は高負荷でも静かで、ノイズに悩まされる心配はない。また、ヒートガード機能を持ち、シャットダウン後もシステム内部の熱を排出するため30~60秒ほどファンが回転する仕組みになっている。
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