ASSISTボタンからトラブルシューティングと
メンテナンスを
VAIO Cはオーソドックスな個人・家庭向けノートであるため、尖った機能はないのだが、逆に言えば万人が使いやすい仕様を備えている。そのひとつが「ASSISTボタン」だ。
キーボード上部、電源ボタンの左にあるASSISTボタンを押すと、「VAIO Care」が起動する。これは本体のメンテナンスやトラブルシューティング、ユーザーサポートなどを一元的に行なえる機能だ。リカバリーや復元などもここから実行できる。
VAIO Cを使っていてトラブルが生じたときには、パソコン初心者ユーザーでもまずはASSISTボタンを押してみると、ここから問題を解決する糸口を見つけられるというわけだ。また、定期的なシステムのチェックやメンテナンスなどを、ユーザーが意識的に行なうきっかけにもなる機能として重宝するだろう。
スタンダードと侮れないマルチメディア機能
「VAIO」ボタンを押すと、統合マルチメディア再生ソフト「Media Gallery」が起動する。静止画と動画を整理する「PMB VAIO Edition」と併せて使うことで、さまざまなコンテンツを容易に楽しめる。
PMB VAIO Editionは、同社のパソコンやビデオカメラなどに付属している画像管理ソフト「Picture Motion Browser」の、いわば簡易版的な位置づけのソフトではあるが、基本機能は充実している。デジタルカメラやデジタルビデオから静止画と動画を取り込んで、撮影日順に並ぶカレンダー形式で管理できるほか、静止画補正やネットサービスへのアップロードまでこなす。これまで各機器に付属していたツールやソフトを使い、バラバラにしていた操作をまとめて行なえる。
また、本体にはHDMI出力端子も標準搭載されているので、VAIO C内のコンテンツを大型テレビなどに出力して、家族で楽しむといった使い方もできる。
VAIO Cはジャンルとしてはスタンダードノートではあるが、これらのマルチメディア系アプリケーションが充実していることで、写真や動画を管理する旗艦パソコンとして十分に活用できるパフォーマンスを備える。実売価格は、上位モデルが16万円前後、下位モデルが14万円前後。
本稿で紹介している製品中では唯一、標準で独立(ディスクリート)GPUが搭載されている点もポイントだ。CPUやグラフィックス機能がもっと強力なパソコンは多々あるが「そこそこ高めの性能が欲しいけど、ハイエンドの機能は求めていないんだよね」というようなユーザーにとっては、魅力の1台となるだろう。
VAIO C VPCCW29FJの主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core i3-330M(2.13GHz) |
メモリー | DDR3-1066 4GB |
グラフィックス | GeForce G310M |
ディスプレー | 14型ワイド 1366×768ドット |
ストレージ | HDD 500GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n |
サイズ | 幅341.3×奥行き233.1×高さ27.5~38.5mm |
質量 | 約2.4kg |
バッテリー駆動時間 | 最大 約3.5時間 |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit |
実売価格 | 16万円前後 |
VPCCW28FJの主な仕様 | |
---|---|
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
実売価格 | 14万円前後 |
それ以外の主な仕様はVPCCW29FJと同等 |
この連載の記事
-
第5回
PC
新Atom搭載! 各社が独自色を出す旬のネットブック -
第4回
PC
Core i5/3でパワーアップしたモバイルノートはここに注目 -
第2回
PC
Core i7/5搭載でパワーアップした最新地デジノート -
第1回
PC
Core i5/3って何が違うの? 新CPUノートの素朴な疑問 -
PC
2010年 Core i7/5/3搭載ノートはコレが買い! - この連載の一覧へ