LEDバックライトの15.6型ワイド液晶を搭載
Qosmio V65はディスプレーに、LEDバックライトの15.6型ワイド液晶ディスプレーを搭載している。最近採用例が増えているLEDバックライトだが、省電力であるばかりでなく、液晶パネル自体を薄くできるというメリットがある。動画再生品質もまったく問題はなく、非常に自然な色合いで映像を楽しむことができる。ごく普通のWindowsアプリケーションを使用する場合も、ギラギラ眩しいこともなく、使用感は自然だ。
表示解像度は1366×768ドットと、フルHDではないものの、15.6型というサイズを考えれば、映像がメインならば十分な解像度だ。ただし、表計算ソフトなどを使用することを考えると、もうちょっと縦方向の解像度が欲しいところではある。
LEDバックライト採用で多少は省電力化されているだろうが、バッテリー駆動時間はカタログ値でも3.3時間と、持ちはあまりいい方ではない。バッテリーのみでの使用はエマージェンシーとして考えた方がよさそうだ。
一応のテストとして、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使い、満充電から電源が切れるまでの時間を測定してみた。電源の設定を「バランスモード」に設定したテストでは、1時間12分という結果となった。バックライトの照度が下がり、画面が少し暗くなる「ECOモード」でも測定してみたが、ほぼ同タイムの1時間13分となった。バッテリー駆動時間を延ばすためにECOモードにする意味は、あまりないようだ。据え置き使用がほとんどのオールインワンノートとしては、これだけ動作すれば十分だろう。
その他の装備や機能
そのほかの機能についてみてみよう。まずスピーカーシステムだが、東芝ノートでは定番のharman/kardon製のステレオスピーカーが内蔵されている。キーボード奥の左右に直径40mm程度のスピーカーユニットが設置されていて、ノートパソコンとしてはなかなか臨場感のあるサウンドが楽しめる。サブウーファーは組み込まれていないようで、低音は不足気味だがバランスは悪くない。
通信機能は有線のGigabit Ethernetと、IEEE802.11g/n対応無線LANが搭載されている。グラフィックス機能はIntel HM55 Expressチップセット内蔵GPUを使用する。HDMI出力端子もあるので、大型テレビへの出力も可能だ。そのほかにも、FeliCaポートや複数メディアカード対応の「ブリッジメディアスロット」、31万画素ウェブカメラなど、ノートパソコンの必需品と言えるひととおりの機能が搭載されている。
総合的に見ると、Qosmio V65はテレビ機能を楽しむことを重視したノートパソコンと言える。モデルによるが、予想実売価格は18~19万円台半ば程度。今時のノートパソコンとしては決して低価格ではないが、地デジ対応テレビにBDレコーダー、ノートパソコンの機能を1台で実現していることを考えると、バラバラに揃えるよりずっとお買い得になる。パーソナル用として2台目のレコーダー付きテレビや、一人暮らし用のテレビ兼レコーダーとして使いたいと考えている人には良い選択肢となるだろう。
Qosmio V V65/88L の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core i5-520M(2.40GHz) |
メモリー | DDR3-1066 4GB |
グラフィックス | CPU内蔵 |
ディスプレー | 15.6型ワイド 1366×768ドット |
ストレージ | HDD 500GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
テレビ機能 | 地上デジタル放送チューナー |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n |
サイズ | 幅387.6×奥行き266.8×高さ34.8mm |
質量 | 約3.0kg |
バッテリー駆動時間 | 最大 約3.3時間 |
OS | Windows 7 Home Premium 32bit/64bit(選択式) |
予想実売価格 | 19万円台半ば |
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