デジタル移行期のゴタゴタを抜けて、パソコンでのテレビ視聴にもようやく新たな流れが見えてきた。そのひとつがNECの「ワイヤレスTVデジタル」だ。デジタル放送の信号を無線LANの電波に乗せ、家庭内のどこででも高品位なテレビ放送を楽しめるようにした機器である。
そのワイヤレスTVデジタルを、スリム・コンパクトをウリに家庭内に進出しようとしているCULVノート「LaVie M」に同梱した製品が、今回レビューする「LM370/AS6」である。両者の融合によって、どのようなテレビ環境が実現されるのだろうか?
ノート自体は2010春モデルのマイナーチェンジ
今回紹介するLM370/AS6は、超低電圧版Celeronプロセッサーを搭載した、いわゆるCULVノート本体に、テレビチューナー機能を搭載したワイヤレスTVデジタルと、テレビ操作用のリモコンが付属したセットである。
お詫びと訂正:掲載当初、超低電圧版Core 2 Duoプロセッサーと記載していましたが、正しくは超低電圧版Celeronプロセッサーでした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2010年5月21日)
まずはノート本体からチェックしていこう。外観は2009年秋冬モデルで登場したLaVie Mからそのまま変わっていない。13.3型ワイド液晶ディスプレーを搭載したモバイルノートで、ほかのCULVノートと同様に、比較的安価ながらも処理能力は高く、バッテリーでの長時間駆動などといった特徴を持つ。
2010年春のラインナップでは、CPUにCore 2 Duo SU9400(1.40GHz)を搭載した上位モデルが追加されたものの、今回のLM370/AS6は、下位モデルと同じCeleron SU2300(1.20GHz)を採用している。メモリーは2GB。OSはWindows 7 Home Premiumの64bit版を搭載するが、基本的には、2009年秋冬モデルから大きくは変わっていない。
カラーバリエーションも変化はなく、グロスレッド、グロスホワイト、グロスブラックの3色がラインナップされている。CULVノートとしての使い勝手などはこちらの記事も参考にしていただきたいが、ひとことで言えば、現在のネット利用状況にマッチした使いやすいスリムモバイルと言える。
なお、標準搭載のバッテリーは小容量の「標準(M)バッテリ」で、バッテリー駆動時間は公称で最大約4.9時間となっている。CULVノート登場当初こそバッテリーでの長時間使用が重要視されたが、いざフタをあけてみると、モバイル用途よりも家庭内でのライトユースが多かったのだろうか。今回のワイヤレスTVデジタルとのセット販売も、家庭内での利用を前提としている。

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