いよいよウィルコムの新スマートフォン「HYBRID W-ZERO3」の発売日が迫ってきた。そこで今回から5回連続で、HYBRID W-ZERO3の魅力をお伝えしていきたい。
HYBRID W-ZERO3の活用記事:
・HYBRID W-ZERO3のブラウザーを変えてみる
・HYBRID W-ZERO3を買ったら最初にすること
・QWERTYレスでも大丈夫? 「ケータイShoin」のツボ
・HYBRID W-ZERO3、ハイブリッドの本当の意味
・HYBRID W-ZERO3が、超・スマートフォンである理由(PC接続編)
・「HYBRID W-ZERO3」は来年1月28日に発売~実質3万円台中盤
・発売直前! HYBRID W-ZERO3のおいしいところを知る
・HYBRID W-ZERO3をちょっとだけ触った
安くてカンタン──実はパソコンとの相性がとてもいい
ウィルコムの新スマートフォン「HYBRID W-ZERO3」(WS027SH)は、ウィルコムのPHS回線とNTTドコモのHSDPA(3G)回線の両方を使えることが大きな特徴となっている。このため、通話は音声品質の高いPHS回線を利用しつつ、データ通信は高速な3G回線を用いるといった使い分けを可能にしているわけだ。
もちろん3G回線を使い、HYBRID W-ZERO3経由でPCをインターネットに接続することも可能。さらにPCで利用しても、パケット料金の上限額が変化しないことも大きなポイントだ。
HYBRID W-ZERO3専用の料金プランである「新ウィルコム定額プランG」では、3G回線利用時のパケット通信の上限額は5250円となっており、HYBRID W-ZERO3とPCの両方で使えることを考えると非常に割安だろう。
まずはインターネット共有でPCとつなぐ
Windows Mobileには、USBやBluetoothでノートPCとHYBRID W-ZERO3を接続してインターネットを利用する「インターネット共有」が用意されている。簡単にいうと、W-ZERO3のWAN回線を、USBやBluetoothを使ってPCにもおすそ分けできる機能である。
使い方も簡単で、スタートメニューからインターネット共有を選択し、PCとの接続方法(USB/Bluetooth)やインターネット接続に利用する回線(PHS/3G)を選んで、PCとつなげばよい。この際、パケット通信に利用するのは3G回線のみに固定するのがおすすめ。PHSと3Gを併用してしまうと、PHS、3Gそれぞれの上限金額まで別個に請求される場合があるためだ。
インターネット共有を利用している際、W-ZERO3はモデムとして機能するわけではない。そのため、PCでブラウジングやメールをしている際にも、HYBRID W-ZERO3で別の作業が行えるし、インターネットブラウジングを続けながら、PHSで通話することももちろん可能だ(着信も取れる)。PC接続時に追加料金が掛からないのも、モデムとして接続しているのではなく、インターネットに接続しているのはあくまでもHYBRID W-ZERO3であるためだ。
設定が非常に簡単なWiFiSnap
パソコンをインターネットに接続するもうひとつの選択肢が、HYBRID W-ZERO3を無線LANルーターとして利用可能にする「WiFiSnap」を利用した接続である。これは非常に便利で使い方も簡単なので、非常に注目。
これを使えばノートPCだけでなく、iPod TouchなどといったデバイスでもHYBRID W-ZERO3経由でインターネットに接続できるというわけだ(ただしPlayStation PortableやNintendo DSiは非対応)。
似たようなソフトはいくつか存在するが、Wi-Fiルーター経由で接続できる端末の数に制限がない点は大きな魅力だろう。複数台の機器を接続して使えるので、喫茶店などで打ち合わせする際に、無線LAN対応のノートパソコンとHYBRID W-ZERO3を用意すれば、そのまま参加者全員がネットにつなげる状態ができてしまう。
セキュリティーに不安があるひとは、もちろんSSIDの設定やWEPによる暗号化、そしてMACアドレスフィルタリングの設定ができる。
出張先や合宿などにHYBRID W-ZERO3を持っていけば、知人や同僚から「使えるビジネスマン」と賞賛されるかもしれない。
ネット中に着信があった場合でも、データ通信を中断せず通話ができる点も同様。このように、PHS/3G/無線LANを同時に活用することで、今までにない利用方法が可能になるのがHYBRIDたる所以である。個人で使う際にも、iPod touchなどと組み合わせれば便利だろう。ブラウザーの使い勝手は、Safariのほうが優れている面があるので、併用してみるのも面白い。
なおWiFiSnapは有償で30日の体験版。使い続けるには2400円で購入する必要があるが、2年縛りで2年間使い続けることを考えれば、ひと月あたり100円。仮に月額100円で利用できるサービスと考えれて、外出先でもさまざまな機器を無線LAN経由でインターネットに接続できるなら、コストパフォーマンスは高いと思う。