NECは、“クラウド・コンピューティングを支える”ミドルウェア「WebOTX」を強化し、「WebOTX V8.3」として販売を開始した。
WebOTXは、NGNやRFIDなどのインフラを提供する「サービスコンポーネント」群と、企業ポータルやバックエンドのアプリケーション統合を行なう「サービスインテグレーション」群、さらにそれらの基盤となる「アプリケーションサーバ」群からなる。
価格は、アプリケーションサーバー群は27万5000円から450万円以上。サービスインテグレーション製品は30万円~350万円以上。
今回の強化点は、以下の通り。
- アプリケーションサーバー製品における運用性向上とバッチ処理効率化
- 「Web OTX Applicetion Server」にて、複数台のサーバーに対し、一括した環境設定が可能になった。これによって、仮想化でサーバー数が増加した場合にも設定ミスを軽減して運用性を向上できる。さらに、Javaバッチプログラムに対応した「WebOTX Batch Server」を製品化した。
- フロントエンド/バックエンドのアプリケーション統合
- フロントエンドをマッシュアップする基盤として、企業情報ポータル「WebOTX Portal」を強化し、JSR 286に対応した。また、バックエンドのマッシュアップの基盤としてシステム間連携を行なうソフトウェア「WebOTX Enterprise Service Bus」を強化。負荷分散と連携先の切り替えを容易にした。
- 仮想化環境に対応したライセンス体系の導入
- アプリケーションサーバー「WebOTX Application Server」において、物理サーバー単位でのライセンス体系を新設。仮想サーバーの台数やCPU/CPUコアが変動した場合でも追加のライセンス料が不要になった。これによって、ライセンス費を従来の約64%まで削減できるという。
NECは、WebOTXについて、今後3年間で6万システム導入を目指すという。