21日、アップルから新製品が一挙にリリースされた(関連記事)。これらの新製品のポイントはどこにあるのか。来日した米アップルの担当者に話を聞いた。
iMac、Magic Mouseについてはプロダクトマーケティングマネージャー デスクトップ担当、グレッグ・スメルツァ氏。MacBookについては、プロダクトマーケティングマネージャー ノートブック担当、セリーナ・チェンさんが回答してくれている。
Blu-ray搭載はユーザーからの要望が少ない
── 今回、新iMacの進化が大きいと思います。どういった意図で開発されてきたんですか?
グレッグ:iMacは世界で最高のデスクトップコンピューターだと自負しています。必要なものはすべて提供してくれますし、不必要なものは排除されています。
液晶ディスプレーを採用した最初のiMacは、ディスプレーをいかにユーザーに近づけるかというところに主眼を置いていました。その後、本体をディスプレーに組み込んで、iMacをどんどん薄型化していっています。さらには世代を進めるごとに、アルミやガラスといった新しい素材を採用してきました。
今回はさらにそれを押し進めまして、まったく新しいiMacのディスプレーは端から端まですべてガラスを使ったデザインになっております。
── iMacでグレッグさんが気に入っているところは何ですか?
グレッグ:まず、液晶ディスプレーですね。新しい27インチの液晶ディスプレーは、大型で美しくて、LEDバックライトで明るい。この新しいiMacで最も目立つのがそこではないでしょうか。
ハイビジョンのコンテンツを見るのにも最適です。黒がきちんと黒く表示されますし、映画を見るのに向いていると思います。スピーカーも変わって、前よりもパワフルになりました。
このディスプレーは写真を見るのにも向いています。IPS方式なので、視野角が広くて、色が安定している。友達に写真を見せるときも、どの角度から見てもきれいに見えます。写真に関して言えば、新しくSDカードのスロットが追加されたので、カメラから簡単に取り込めるようになりました。
── ひとつ私が残念だと思っているのは、Blu-rayドライブを搭載してこなかったことです。先ほど言われたように、映画を見るのに最適な画面なのに、なぜ内蔵していないのですか?
グレッグ:Blu-rayに関しては、ユーザーからそこまで大きな要望がないんです。インターネットを通じてHDコンテンツをいろいろな形で入手できます。iLifeを使えば、HDのビデオカメラなどを使って簡単にHDのコンテンツを作ることもできます。
── iMacには、新たに無線のMagic Mouseを標準搭載しましたね。
グレッグ:ええ。新しいMagic Mouseも特徴のひとつです。左クリックも右クリックもできます。例えば、右側をクリックすれば、自動的に右クリックと判別してくれます。
上部を指でスクロールすれば、上下に移動できます。慣性スクロールにも対応していて、マウス側で指の動きを検知して、非常に長いページでもすぐに画面の下までたどり着けます。二本指を使ったスワイプにも対応していて、ウェブページを前後に異動したり、写真を切り替えたりできます。
── ノート型Macのトラックパッドに比べると、Magic Mouseは対応するジェスチャーが少ないです。それはなぜですか?
グレッグ:ジェスチャーはいろいろありますが、マウスで使って有意義なものは何かと考えてきました。つまり、非常にシンプルなものを作りたかったんです。
まず、上部のどこをクリックしても反応してくれるという点。そこにマルチタッチを追加しましたが、基本的にはキーボードとの組み合わせで設計しています。キーボードの上にある「Expose」や「Dashboard」のボタンなどと一緒に使っていただくのがいいと思います。
先ほど言ったように、必要なものは全部あるけど、不必要なものは持ちたくなかったんです。