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最新パーツ性能チェック 第86回

NVIDIA PhysX対応ゲームがP55マザーでより面白くなる

2009年10月20日 11時11分更新

文● Jo_Kubota

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 2009年10月22日に、いよいよ待望とも言えるWindows 7の一般販売が始まる。このタイミングに合わせてNVIDIAは、新たなゲーム体験を提案している。それが“Power of 3”だ。Power of 3とは、NVIDIAのGPU、Core i5、そしてIntel P55 Express(以下、P55)搭載マザーボードを組み合わせることで、ゲームパフォーマンスの向上とコストパフォーマンスを両立するというものだ。

NVIDIAが提唱するゲーミング構成“Power of 3”。これはNVIDIAのGPU、インテルのCPU、P55マザーを組み合わせたものだ

 具体的には Intel X58 Express(以下、X58)を使ったシステムと比べて、という意味が含まれるが、その要因としてメモリ増設単位が3枚となる点が挙げられる。もちろんパフォーマンスの面ではトリプルチャネルとなるX58の方が大いに有利なのは言うまでもない。それでも、NVIDIAがPower of 3と称してX58ではなく、P55を推す理由、それはX58と同程度のパフォーマンスを、より安価に構築できるからだ。

物体の爆発や落下、流体シミュレーションを行なう物理演算エンジン「PhysX」(フィジックス)

 Power of 3を推す理由の一つとして、NVIDIAはSLI以外のファクター、PhysXを挙げている。PhysX SLIは、ミラーズエッジのテスト時にも言及している通り、異なる2枚のビデオカードを使用して、片方をPhysX専用に割り当てることで、PhysX対応タイトルのパフォーマンスを底上げすることができるというものだ。あれから半年が過ぎ、ドライバの熟成も進みPhysXそのもののパフォーマンスが向上している。
 また、PhysX対応タイトルでは、PhysX SLIにすることで、さらなるパフォーマンスアップが手軽に可能となる。前述したように異なるビデオカードの組合せで安価にパワーアップが図れるほか、ミドルレンジクラスの同じビデオカードを2枚用意し、通常のSLIと、PhysX SLIを切り替えて、ゲームタイトルによってパフォーマンスの高い組合せで遊ぶといった、選択肢の広さもNVIDIA製ビデオカードの優位な点となる。
 なお、PhysXのパフォーマンスと直接関係ないが、Windows Vistaに比べ、ゲームパフォーマンスが向上するWindows 7を使うことで、よりその効果を体感することができるだろう。

NVIDIAは、Windows XPと比べて、Xindows 7では最大で約130%のパフォーマンスアップが期待できるとしている

 また初期のPhysXでは、ゲーム側の問題で、あらかじめ用意されたシナリオに沿って物理演算がされることが多かった。対応タイトルも少なく、PhysXの効果も限定的だ。しかし、最近登場したPhysX対応タイトルは、かなり柔軟にPhysXを活用している。例えばすでに海外で発売された「BATMAN Arkham Asylum」(以下、バットマン)は、飛散するタイルや敵の倒れ方、フォグの動きがプレイするごとに変わる、つまりキャラクタの動きに応じてリアルタイムに演出されるといった作りこみがされている。
 その一方で、PhysX対応タイトルも徐々に増えつつある。前述のミラーズエッジや、バットマンのほか、「Darkest of Days」、「Dark Void」、「Sacred 2 - Fallen Angel」、「Cryostasis」といったタイトルなどが登場している。

「BATMAN Arkham Asylum」では、飛散するタイルや敵の倒れ方、フォグの動きがプレイするごとに変わる

(次ページへ続く)

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