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ネットブックで快適ホームサーバー生活 Part.2

自作パソコンをLuiサーバーに変身させるサーバボード

2009年09月03日 11時00分更新

文● 石井英男

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LaVie Light Luiモデル+モバイルWiMAXで
快適なPCオンデマンドを実現

 LuiサーバーとPCリモーターの設定が済んだら、早速LaVie Light Luiモデルに搭載のPCリモーターソフトの使い勝手を見ていこう。

 LaVie Light LuiモデルのPCリモーターソフトは、従来からあるシンクライアントタイプのPCリモーターに比べて、いくつかの点で機能が強化されている。例えば、Luiサーバー側画面の表示方法を切り替えることが可能になり、ウインドウ表示にも対応したことだ。

 LaVie Light LuiモデルのPCリモーターソフトでは、Luiサーバー側画面の表示方法を、「フル」「ノーマル」「1:1」から選んで、自由に切り替えられる。フルは、LaVie Light Luiモデルの全画面(1024×600ドット)を使って(ウインドウ表示の場合はウインドウの全領域)、Luiサーバー側の画面全体を表示する方法だ。Luiサーバー側の画面のほうが解像度が高い場合は、縮小されて表示されることになる。また、Luiサーバー側とLaVie Light Luiモデル側で、画面の縦横比が違う場合は、LaVie Light Luiモデル側に強制的に合わせるので、画面が縦または横に圧縮される。

フルで表示させている様子

フルで表示させている様子。写真ではやや見にくいが、画面全体が表示される代わりに、縦に圧縮されて文字などが横長になっている

 ノーマルは、Luiサーバー側画面の縦横比を保ったまま、LaVie Light Luiモデルの全画面を使ってLuiサーバー側の画面全体を表示する方法だ。縦横比が異なる場合は、左右または上下に表示されない部分(黒い帯)が出る。フルとノーマルは画面をスクロールせずにLuiサーバー画面を一度に見られることが利点だが、Luiサーバー側の画面のほうが解像度が高い場合、文字などが潰れてやや見にくくなる。

ノーマルで表示させている様子

ノーマルに切り替えると、正しい縦横比で画面全体が表示される。その代わり、画面の左右に黒い帯がでる

 それに対して「1:1」は、いわゆるドットバイドット表示で、Luiサーバー側の画面を拡大縮小せずに、そのままLaVie Light Luiモデル側に表示する。通常はLuiサーバー側のほうが解像度が高いため、LaVie Light Luiモデル側では、Luiサーバー側画面の一部が表示され、はみ出した分はスクロールして見ることになる。

1:1で表示させている様子

1:1で表示させている様子。ドットバイドット表示なので文字も見やすい。一方でサーバー画面の一部がはみ出す

 また1:1では、「ウインドウフィット表示」と呼ばれる機能も利用できる。これは、Luiサーバー側でアクティブなウインドウのウインドウサイズを、LaVie Light Luiモデルの画面に最適なサイズに変更する機能だ。

「Window fit」ボタン

1:1表示の場合、「Window fit」ボタン(写真赤丸内)をクリックすると、アプリケーションのサイズが、LaVie Light Luiモデルの画面に合わせたサイズへと変更される

 PCリモーターソフトは、全画面表示だけでなくウインドウ表示にも対応しているので、LaVie Light Luiモデル側でアプリケーションを実行しながら、同時にPCリモーターソフトを使うことも可能だ。ウインドウ表示の場合は、表示方法はフルか1:1を選べる。

PCリモーターソフトはウインドウ表示も可能

PCリモーターソフトはウインドウ表示も可能。これは、ウインドウ表示で「フル」状態

ウインドウ表示で「1:1」にしたところ

ウインドウ表示で「1:1」にしたところ。表示位置はスクロールバーで動かせる

 このように、PCリモーターソフトではさまざまな表示方法がサポートされており、ユーザーの好みや目的に応じて最適な表示方法を選べることは嬉しい。また、複数のLuiサーバーに対応したことも強化点のひとつだ。1台のPCリモーター側に最大8台のLuiサーバーを登録できるので、自宅のパソコンだけでなく仕事用のパソコンも、1台のLaVie Light Luiモデルから操作できる(複数のサーバーに同時に接続はできません)。


モバイルWiMAXで快適なホームサーバーを体験!

ファミレス店内から自宅のLuiサーバーにアクセス

LaVie Light LuiモデルとUSBタイプのモバイルWiMAXアダプターを使い、ファミレス店内から自宅のLuiサーバーにアクセス。動画の視聴も滑らかだ

 今回は、UQコミュニケーションズのUSBモバイルWiMAXアダプター「UD03NA」を使い、実際にLaVie Light Luiモデルを外から使って、PCリモーターサーバボードを装着した自宅の自作パソコンに接続してみた。モバイルWiMAXは従来の3G携帯電話やPHSに比べて、遙かに高速な通信が可能で、電波状態のよいところなら、LuiサーバーのHDDに保存されている動画も滑らかに再生できた。移動中の車の中でも、接続が途切れることはなかった。

「Movie」モードに切り替えると動画を滑らかに再生

動画を再生する場合は、「用途」を「Movie」モードに切り替えると滑らかに再生される

移動中の車の中で動画を再生

移動中の車の中で、Luiサーバー側HDDに保存されている動画を再生しているところ。モバイルWiMAXエリアの中での移動なら、ほとんど途切れることはない

 なお、PCリモーターソフトでは、操作レスポンスを重視する「PC」モードと、映像の滑らかさを重視する「Movie」モードの2種類の「用途」が用意されている。動画を再生する場合は、Movieモードにすると映像がコマ落ちしたり、引っかかるように止まるといった症状を防げる。

 そのほかにも、Luiサーバー側でメールソフトを起動して、メールチェックしたり、文書を作成するなどの作業を行なってみたが、予想以上に快適であった。LaVie Light Luiモデル+モバイルWiMAXという組み合わせは、快適なPCオンデマンドを実現する、現時点でベストのコンビといえるだろう。またLaVie Light Luiモデルは大容量バッテリーを搭載しているので、屋外で長時間使う場合も安心して利用できるのも利点だ。


PCリモーターサーバボードで、
PCオンデマンドがより身近なものに

 PCリモーターサーバボードを取り付ければ、最新のCore i7を搭載したデスクトップパソコンも、LaVie Light Luiモデルから自由に操ることができ、回線速度さえ十分なら、デスクトップパソコンのHDD内の動画なども閲覧できる。LaVie Light Luiモデルと一緒にPCリモーターサーバボードを購入すれば、自宅のパソコンをどこからでも自由に操作できるようになるのだ。

 LuiによるPCオンデマンドは、アイデア次第でパソコンの使い道を大きく広げる技術であり、導入ハードルが一気に低くなったことは、大いに歓迎したい。

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