本記事でも3Dを体感!
(できるようにいろいろ試してみました)
背面は液晶を中心にして左右対称にボタン類が並ぶ。ボタンは片方3つずつに見えるが実際には1つのボタンが左右に(ボタンによっては上下にも)押し込めるので、右側だけでも8つ、左は6ボタン分の機能がある。ボタンは左右の区別がつくように縦に凹んでいるが、これが持ったときに親指をあてがうサポートにもなっている。
本機ならではの機能が背面左下に配置された2D/3Dボタンで、通常の2D(平面)撮影と3D(立体)撮影を切り替えるものだ。その上の∞マークの付いたボタンは3D撮影に用いる独特のもので、視差量を補正する。
視差量調整は本機にとってかなり重要なものなので若干詳しく説明する。立体写真では左右のレンズで撮影したものを合成して立体に見せるわけだが、画像を合わせる際の左右の「ずらし量」を指定するのが視差量だ。
訂正掲載当初、立体視方法について「平行法」と記載しておりましたが「交差法」の誤りです。お詫びして訂正いたします(2009年8月4日)
本機では左右のレンズの光軸は広角側で約2m、望遠側で約6.5mのところで一致するように合わせて設定されている。より近い被写体の場合は「寄り目」にしなくてはうまく立体に見えないので、視差量の補正で調整することになる。レンズの光軸を可変にするのは物理的には無理でないだろうが構造的に複雑になるため、本機では画像を左右にずらすことで行なっている。
視差量調整はこのずれ量を指定するもので、撮影時にボタンの左右を押すことで画面上に表示される二重像を合致させる。もっとも、メニューで「オート視差調整」の項目をONにしておけば、AFした距離に合わせて視差量が補正されるため、ほとんどのシーンでは視差量を補正する必要はない。
ただし、被写体が近い撮影ではずれの量が大きくなるため、自動補正が追い付かないのか、マニュアルで指定せざるを得なくなる。また、だいたい30~40cmよりも近い被写体の場合、視差量を埋め合わせるため左右のずらし量が大きくなり、画像の左右が切れることになる。なお、視差量の補正は撮影時だけでなく再生時も可能で、3D表示時に前景を浮かび上がらせたいのか、背景を沈みこませたいのか調整できる。