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LTE時代を見据えるIPテストベンダーの動向とは

イクシアがワイヤレスのキャタプルトを買収した理由

2009年07月16日 09時30分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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イクシアは7月8日、都内で事業戦略説明会を開催し、米本社の社長兼最高経営責任者アトゥール・バトナガー(Atul Bhatnagar)氏が、同社の事業紹介そして6月23日に買収を完了したキャタプルトコミュニケーションズ(Catapult Communications)とのシナジー効果などについて解説を行なった。

100GbEを支えるイクシアのテストソリューション

米イクシア社長兼最高経営責任者のアトゥール・バトナガー氏

 イクシアは、レイヤ2からレイヤ7までを単一プラットフォームでカバーする総合IPテストソリューションを提供するテスト機器ベンダーだ。ワールドワイドでは、ブリティッシュテレコムやボーダフォンのような通信事業者/サービスプロバイダ、シスコシステムズやジュニパーネットワークス、ノーテル・ネットワークス、モトローラのような通信機器メーカを顧客とする。

 国内でも、NTTグループやKDDI、ソフトバンク、NEC、日立製作所、など大手の通信事業者やメーカに対して、通信機器やネットワークアプリケーションの性能を検証するテストシステムを提供している。

 同社が得意とする分野の1つが先端の高速通信技術への対応で、幕張メッセで6月に開催されたInterop Tokyo 2009では、100GbpsのEthernet(100GbE)用ソリューションがBest of Show Award(プロダクト部門評価関連製品)のグランプリを受賞している。

日本法人代表取締役の村上憲司氏。日本企業向けの製品は品質を高めることに注力しており、米国出荷時のテストに加えて、村上社長のもとでもう1回テストを行なうという。

買収でワイヤレステストへの進出

 このように「IPとEthernetに大きく社運をかけた」(バトナガー氏)企業なのだが、一方で弱点を持っていた。それが、ワイヤレスへの対応だ。

 iPhoneのようなスマートフォン、そしてNTTドコモが2010年に運用開始を予定している100Mbps以上のデータ通信速度を実現する3.9世代携帯電話サービス「LTE(Long Term Evolution)」が普及すると、ワイヤレスがIPの重要なインフラとなる。こうした状況を目前に、「ワイヤレスもやってほしい」という顧客からの要望に応えるために行なったのが、ワイヤレステスト機器ベンダーであるキャタプルトの買収だ。

 キャタプルトのテスト機器は、LTEに加え、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)やCDMA、GPRS、GSMのような携帯電話システム、さらにWiMAXやIMS(IP Multimedia Subsystems)、VoIPなどにも対応する。そのため、この買収によってイクシアは、有線とワイヤレスにまたがる幅広いインフラを使うIPサービスのテストに対応するソリューションの提供が可能になる。キャタプルトの製品を手に入れたイクシアの今後について、「有線とワイヤレスが統合された世界で、リーダーでいたいと考えている」と意気込みを語った。

説明会場に展示されていたネットワークテスト装置「XM2」。キャタプルト製品の機能を持つカードの提供を予定しており、そのカードを挿すことで有線とワイヤレスを統合したテストが可能になるという説明会場に展示されていたネットワークテスト装置「XM2」。キャタプルト製品の機能を持つカードの提供を予定しており、そのカードを挿すことで有線とワイヤレスを統合したテストが可能になるという

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