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夏休みをゲーム三昧で過ごすためのPC自作 第2回

FPSを徹底的に楽しむPC! そのスタンダード環境を探る!

2009年07月17日 23時59分更新

文● Jo_Kubota

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 第1回は予算的にちょっと……という人も多いかもしれない。そこで第2回はもう少し予算を抑えつつも、FPSゲームを快適に遊べるPCを提案していきたい。
 さてFPSゲームを快適に遊ぶパーツ選びで重要なことは何だろうか? と皆さんは考えたことがあるだろうか。
 もちろんCPUやGPU、メモリ容量も重要だが、それ以上に重要なのが入力デバイスのキーボードやマウス、そしてマウスパッドだ。
 FPSゲームに限った話ではないが、ゲームキャラクターを自在に操る爽快感は、見た目と同じくらい重要なのである。では、どんなデバイスを選べばよいのだろうか?

豊富な入力デバイスから 自分に合う逸品を選び出す

 FPSゲームの多くは、キーボードによるキャラクタ移動とマウスによる照準移動、そしてシューティングが基本となる。そのためキーボード、マウスともに自分の手にフィットするかどうかが最初の分岐点になるだろう。あまた存在するキーボードとマウスから、自分の手にフィットする製品を選び出すのは非常に難しい。が、いわゆる「ゲーマー」向けと謳われている製品に絞り込めば、選択はグッと楽になる。
 ゲーマー向けと謳われているキーボードやマウスが、一般に販売されているものと大きく異なっている点は、主にFPSゲームをターゲットに機能やレイアウトなどが考え抜かれたデザインとなっていることだ。例えばキーボードなら「左手専用」のキーボードを用意することで、キャラクタ移動や、ウェポン選択、弾丸のリロードなどが素早く行なえるようになるし、マウスなら解像度の高いレーザーセンサーを搭載していれば、微妙な照準移動を確実に行なえる。
 これまで、あまり注目されてこなかった分野だが、海外の有名メーカーが次々と日本市場に参入しているため、ここ数年で、かなり選択肢が広がっている。PCパーツショップによっては、ゲーマー向けのキーボード&マウスコーナーを設けている所も多いため、CPUやマザーボードばかりではなく、そういったコーナーにも足を向けて欲しいと切に願う次第だ。

Razer「Mamba」

ワイヤレス&ワイヤードの両対応という画期的なUSBマウス。ゲーマー向けとしては最高峰の性能を持ちつつ、ワイヤレス時でも重さを感じさせないデザインは秀逸。筆者お気に入りのマウスである。ただし実売価格で約1万5000円と、ちょっと高価なのが難点

 そして忘れてはならないのが、マウスパッドだ。マウスパッドなんてどれも同じ、なんて思っている人は、かなり多い。しかし、ゲームに限らず、マウスパッドひとつでWindows操作は劇的に変わる。有名なところだと、SteelSeriesの「QcK mini」といった製品がある。ゲーマー向けマウスパッドの特徴は、マウスの滑りをよくしながらも、正確なトラッキングを実現することにある。マウスを動かした分だけ、カーソルが正確に動き、突如マウスカーソル(ゲームなら照準)がズレて「あれ?」と思うことが無いのである。普段意識していない部分だけに、マウスパッドを変えると大抵の人は軽いカルチャーショックのようなものを受ける。今までのマウスパッドは何だったのだろう?と思うこと請け合いなのだが、残念ながら文字では全くニュアンスが伝わらない。

SteelSeries「QcK mini」

ゲーマー定番のマウスパッド。サイズやデザインなど幅広いラインナップを用意するSteel Seriesだが、中でも日本の環境に最も合うのが「QcK mini」だ。ゲーマでなくとも、一度使ってみてほしい。実売価格は約5000円

 もう一つ、軽視されがちなアイテムがある。それはサウンドカードだ。3年ほど前、Sound Blaster X-Fiが登場した際には、ゲームパフォーマンスに影響するという理由でオススメしていたが、今やCPUパワーがあり余る状況では、オンボードのチープなサウンドチップがゲームパフォーマンス(フレームレート)に悪影響を与えることはほとんどなくなった。つまり、ゲームパフォーマンスのためにSound Blaster X-Fiなどを購入する理由は無くなったのである。しかし、それでもSound Blaster X-Fiなどを購入する大きな理由が残っている。それが音の「定位」だ。
 もちろん、サウンドカードを導入することで音質の改善も見られるが、それ以上に音の「定位」、つまり聞こえ方は、オンボードサウンドとは隔世の差がある。FPSゲームにおいて、視覚情報以上に重要になってくるのが周りの環境音だ。分かりやすいところだと、銃弾が頭をかすめた時のリアリティや、同行している仲間の足音、あるいは壁一枚向こうの敵の気配など、音によってもたらされる情報は非常に多い。これがオンボードサウンドでは処理できず端折られたり、あるいは音の位置が正確に聞こえなかったりするのだ。これも実際に聞いて貰う以外にないのだが、GPUを選ぶのと同じくらい、重要なアイテムということを覚えていて欲しい。

CREATIVE「PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium Professional Audio」

サウンドカードの定番、X-Fiだが、最近は大きなアップデートもなく、そろそろニュースが欲しい頃だ。実売価格は1万6000円前後

ASUSTek「XONAR D2X」

音質や音場にうるさいユーザーに人気があるのがXONARシリーズだ。X-Fiほどではないが、他の製品に比べて入手性が高いのもポイントだ。実売価格は約1万5000円

 最後にハードウェアだが、現在発売されているFPSゲームの多くは、Core 2シリーズで十分プレイできるよう配慮されている。EAのCrysisのようにハードウェアを無視した超重いゲームもあったりするが、Left 4 Deadや、Call of Dutyシリーズ、Far Cry 2、Dead Spaceなど、有名どころのタイトルは、ウルトラハイエンドではなく、ミドルハイクラスで十分プレイ可能だ。次のページから、オススメのハードウェア構成を実例をあげて組み合わせ方を紹介しよう。

(次ページへ続く)

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