じわりじわりと国内でも人気が高まってきた「WordPress」。そのWordPressの新バージョン「2.8」が、6月11日、リリースされました(日本語版は12日)。新バージョンでは、管理画面の高速化、プラグイン/テーマエディタの改良など、さまざまな新機能が盛り込まれています。
中でも、サイドメニューにドラッグ&ドロップでコンテンツを配置できる「ウィジェット機能」が刷新されたのは目玉のひとつです。管理画面側のユーザーインターフェースが改良されて使いやすくなるとともに、ウィジェットのAPIが一新され、オリジナルのウィジェットが作りやすくなりました。今回は、新しくなったウィジェットAPIを使った開発の基本を紹介します。
手軽に作れるようになった新ウィジェットAPI
WordPress 2.8の新しいウィジェットAPIでは、「WP_Widget」というクラスをベースにしてウィジェットを作るようになりました。WP_Widgetクラスには、ウィジェットの基本的な動作が定義されているので、WP_Widgetクラスを継承して処理を記述すれば、比較的簡単にウィジェットを作成できます。
基本的には、クラスのコンストラクタ(初期化の関数)と、「widget」「form」「update」の3つのメソッド(クラスの関数)を作れば、ウィジェットが完成します。このうち「form」「update」は、ウィジェットの設定フォームに関するメソッドです。設定機能を省いてしまい、「とりあえず表示できればいい」という場合は、コンストラクタとwidgetメソッドを定義するだけで済みます。
(次ページ)実際にウィジェットを作ってみよう
