エコポイントのスタートなどもあり、現在大画面テレビの購入を検討している人は読者の中にも多いだろう。大画面テレビは各社からさまざまな製品がリリースされているが、中でも“録画テレビ”をキャッチコピーにしている日立のWoooに注目しているという、アスキー総合研究所所長の遠藤諭にその理由と今の大画面テレビを取り巻く状況について語ってもらった。
遠藤諭は、日立のWoooに
これからのテレビのあるべき姿を見た
ここ3ヵ月ほど、仕事でも個人的にもテレビというものに興味を持っている。単純に自宅に大画面テレビが欲しいというのもあるが、最近の製品には高画質、省電力、録画、ネットワーク対応など、これからのテレビに必要なものが揃ってきたことがある。ユーザーも「これで決まり!」という、これからのテレビのスタンダードなスタイルを求めていると思う。
テレビは放送開始から60年弱の間に、「一家に1台」から「1人1台」の時代を作り出してきた。最初の30年間は「お茶の間」の時代で、次の30年間は「自分部屋」への分散が起きた。それに続く今後がどうなるかということを考えていくと、どうしてもネットワークとの関係で考えざるを得ない。しかも、家庭内にある機器との連携(DLNA)とインターネット(アクトビラなど)の両方が考えられる。
一方アメリカでは「ソーシャル・ビュウイング」(同じ番組をコミュニケーションしながら見る)といったことが注目されはじめている。テレビはみんなで同じ番組を見る「感動共感」の装置であることが問い返されている。
それらの要素を考えたとき、日立のWoooは「これからのテレビはこうあるべき」というポイントをきちんと主張していると思う。ハイビジョン放送を最大約200時間の長時間録画、部屋の視聴環境に最適な高画質に自動調整する新開発「インテリジェント・オート高画質」、ネットワークへの対応は、いずれもWoooならではの特徴だが、ここにユーザーの求めるものがあると私も思うのだ。
さて、ここからはASCII.jp編集部が、Woooの個々の魅力について具体的に見ていく。
Woooの魅力 その1
進化した長時間録画機能
今回遠藤がテストした「L37-XP03」に限らず、春に発表されたいずれのWoooにも250GBのHDDを内蔵し、テレビ番組の録画機能を標準搭載する。テレビの標準機能ゆえにセッティングが非常に簡単なのは大きなメリットである。Woooの場合は電源ケーブルとアンテナケーブルをそれぞれに繋ぐだけ。とにかくラクチンだ。
といってもこの録画機能は決してテレビのオマケではない。ViXS製のHD トランスコード/トランスレートテクノロジー「XCodeHD」を搭載。ハイビジョン放送を通常の8倍録画、最大約200時間録画できる。
この機能が特に役立つのはニュース番組や情報番組だろう。8倍録画モード(TSX8モード)ではさすがに若干画質は劣化するが、情報系の番組では必ずしも画質は重要ではない(それでも普通にテレビを見る分には十分だ)。それより、1週間分の番組を週末にまとめて見るといった用途で使っても、HDDを圧迫しないというメリットのほうがずっと大きい。映画や紀行物のドキュメンタリーといった映像そのものを楽しむ作品の場合は、画質が劣化することのないTSモードはもちろん、バランスがいい4倍録画モード(TSX4モード)もおススメである。
またWoooではおなじみのカセットHDD「iVDR-S(別売)」対応のスロット、「iVポケット」も用意されている。ここに「iVDR-S」を装着すれば録画容量が増やせる。また、内蔵HDDから「iVDR-S」へのダビング・ムーブにも対応しているので、家族それぞれにライブラリを作ることもできる。
Woooの良さはヘビーに録画するユーザー以外にも体感できる。たとえば番組表ではチャンネルごとの一週間表示が便利だし、すでに録画した番組を見るときは、リモコンの「見る」ボタンを押すだけで一覧が表示される。このあたりの使い勝手の良さはテレビに録画機能が一体化されているがゆえだろう。
家族で感動を共感するためのテレビとしても、個人で映像を楽しむためのテレビとしても、どちらの使い方でも優れているのが、日立のWoooなのだ。