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テレビの未来を握る新技術「TVML」開発者に聞く

2009年04月17日 12時00分更新

文● 盛田 諒/ASCII.jp編集部

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視聴者が番組を作るのがテレビの未来?

 「視聴者がテレビ番組を作る」、そんな未来が近くまで来ているのかもしれない――。

林正樹さん。インターネット総合研究所で「T2Vプレイヤー」を開発した

 そう感じさせてくれたのは、工学博士の林正樹さん。林さんは現在、株式会社インターネット総合研究所で「T2Vプレイヤー」研究のリーダーを務めている。

 T2Vプレイヤーは先ごろ紹介した、テレビ番組のようなCGアニメが30秒で作れる無料ソフト。台本のようなテキストを日本語で打ち込むだけで、CGキャラクターが自分の思ったとおりのアクションをしてくれるというものだ。

 ここまでCG制作の敷居が下がった裏側には、「TVML言語」という独自のプログラム言語がある。今から14年前にそれを生み出したのが、当時NHK放送技術研究所(以下、NHK技研)に勤めていた林さんだった。

 林さんはTVML言語、引いてはこの「T2Vプレイヤー」に、ただのCG制作ソフトではなく「次世代のテレビ」を牽引する役割を持たせたいと語る。

 現在は「自分のブログを動画ニュースにする」ためのツールとしてT2Vプレイヤーを位置づけているが、将来的にはT2Vプレイヤーのエンジンを「テレビ受信機の中に組み込む」ところまで持っていきたいというのだ。

ただのブログも、まるでニュース番組を見るようにアレンジできる。作り終えた動画はwmv形式で出力できるため、YouTubeなどに投稿すれば即席放送局の出来上がりだ

 さらに、そのテレビは「テレビ番組を視聴者が作っていく」という仕組みで新しい役割を担っていくという。経済危機を受けて「テレビ不況」が叫ばれる中、彼が考えるまったく新しいテレビの未来像について聞いた。

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