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Opteronの電力効率をアピール――日本AMD、“AMD Ignite Tour 2006”を開催

2006年12月05日 18時34分更新

文● 編集部 小西利明

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Opteronの利点について語る米AMD ワールドワイド・コマーシャルビジネス担当副社長のケビン・ノックス氏
Opteronの利点について語る米AMD ワールドワイド・コマーシャルビジネス担当副社長のケビン・ノックス氏

日本エイ・エム・ディ(株)(以下AMD)は5日、東京都港区の六本木ヒルズにて、同社のサーバー&ワークステーション用CPU“Opteron”にフォーカスした法人ユーザー向けイベント“AMD Ignite Tour 2006 ~Discover and Accelarate~”を開催。消費電力当たりの性能に優れたOpteronシリーズの利点の解説や、導入事例の紹介などが行なわれた。

冒頭では、米AMD社ワールドワイド・コマーシャルビジネス担当副社長のケビン・ノックス(Kevin Knox)氏による基調講演が行なわれ、消費電力当たりの性能に優れたデュアルコアOpteronの利点についての説明が行なわれた。ノックス氏はまず現在のデータセンター事業が置かれた環境について、「危機的状況にある」と述べ、その要因として増大する電力や空調のコストを挙げた。ノックス氏はデータセンターでの投資について、「パワーの維持より空調システムへの投資が上回る」と述べ、特に東京やニューヨーク、ロンドンのような大都市では、データセンターの拡大が困難になっているとした。これを解決するのがOpteronというわけだ。

データセンターの中で、どの部分がどれだけ電力を消費しているかのイメージ図。空調関連が最大で54%も消費しており、サーバーの消費電力増大が大きな課題となっていることが分かる OpteronなどAMD64アーキテクチャーと、インテル製CPUのプラットフォーム構成の比較。内蔵型メモリーコントローラーやHyperTransportが特徴としている
データセンターの中で、どの部分がどれだけ電力を消費しているかのイメージ図。空調関連が最大で54%も消費しており、サーバーの消費電力増大が大きな課題となっていることが分かるOpteronなどAMD64アーキテクチャーと、インテル製CPUのプラットフォーム構成の比較。内蔵型メモリーコントローラーやHyperTransportが特徴としている

Opteronについての説明は省くが、ノックス氏はOpteronのアーキテクチャーについて、設計段階からパフォーマンス向上だけでなく消費電力の制御に重点を置いているとした。競合である米インテル社のプラットフォームアーキテクチャーと、Opteronのそれを比較し、メモリーコントローラーの内蔵やHyperTransportによる高速なCPU間接続などの利点を挙げた。特に性能面の向上については、内蔵型メモリーコントローラーが重要であったとしている。

またデュアルコア化による利点を、「最も貢献できるのはサーバーである」とも述べられた。シングルコアOpteronと同等の消費電力を維持してデュアルコア化を実現したことにより、サーバーの台数を減らして同等の性能を提供することで、省電力化と放熱の低減も図れるとした。シングルコアOpteronでは29台のラックマウントサーバーが必要だった環境を、デュアルコアOpteronでは41%少ない17台で実現するという例も挙げられ、デュアルコア化でラック密度の大幅な改善が可能であるという。

CPUのデュアルコア化によるサーバー台数削減のイメージ図。ラックの数を41%削減できれば、全体の電力コストに与える影響は非常に大きい
CPUのデュアルコア化によるサーバー台数削減のイメージ図。ラックの数を41%削減できれば、全体の電力コストに与える影響は非常に大きい

ノックス氏はさらに、サーバー&ワークステーションの電力効率について見る場合は、プラットフォーム全体で見ることが重要であるとした。“Coreマイクロアーキテクチャー”を採用したインテルのデュアルコアXeon 5100番台は低消費電力で知られるが、プラットフォーム全体で見ればそうではないという主張だ。ノックス氏は2プロセッサー構成でのOpteronプラットフォームとインテルプラットフォームでの消費電力を図で示し、内蔵型メモリーコントローラーや対応メモリーモジュールの違いにより、インテルプラットフォームの方が消費電力は大きいとした。特にインテルプラットフォームが採用するFB-DIMMの消費電力は、8DIMMで約83.2WとCPU並みの大きさとなっている。

OpteronプラットフォームとXeonプラットフォームでの消費電力比較の図。いずれも“ワーストケース”を想定し、OpteronはTDP 95Wのバージョンを例に挙げているが、ノックス氏は「Opteronには65Wもある」と述べ、AMD側の低消費電力性をアピールした
OpteronプラットフォームとXeonプラットフォームでの消費電力比較の図。いずれも“ワーストケース”を想定し、OpteronはTDP 95Wのバージョンを例に挙げているが、ノックス氏は「Opteronには65Wもある」と述べ、AMD側の低消費電力性をアピールした

2007年後半にAMDが投入予定のクアッドコアCPUについても言及された。ノックス氏は「(クアッドコアCPUでも)サーバーの消費電力を変えない点が重要」であると述べる。またインテルのクアッドコアCPU“クアッドコアXeon 5300番台”が、2つのCPUダイを1パッケージに封入する形でクアッドコア化を実現したのに対して、AMDはクアッドコア前提に設計された“ネイティブ・クアッドコア”であると強調。従来型のFSB(システムバス)アーキテクチャーを引きずるXeonは、FSBが大きな電力を消費するとともに、パフォーマンスのボトルネックでもあるとした。

講演の最後には、CPUに専用スロット経由で特定用途向けアクセラレーションチップを接続する新技術“Torrenza”(トレンザ)についても言及された。浮動小数点演算に特化したプロセッサーやXMLアクセラレーターなどをOpteronプラットフォームに組み込むことで、特定用途ではさらにパフォーマンス効率を改善できるとしている。

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