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AMD、2006年のビジネス概況と2007年以降のプランについての説明会を開催

2006年12月20日 17時24分更新

文● 編集部 小西利明

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“OUR FUTURE IS BRIGHT”と書かれたスライドの前で説明を行なう、米AMD社 ワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリ・リチャード氏
“OUR FUTURE IS BRIGHT”と書かれたスライドの前で説明を行なう、米AMD社 ワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリ・リチャード氏

日本エイ・エム・ディ(株)(日本AMD)は18日、東京都内にて報道関係者を集めた説明会を開催し、米国で14日(現地時間)に行なわれた報道・金融関係者向け説明会“AMDアナリストデイ”の概要を説明した。主に2006年のビジネス概況と2007年以降の注力プランについてが説明され、Opteronシリーズが好調なサーバー市場を、今後も最重要市場に位置づけて展開していく。

説明を担当した米AMD社 ワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリー・リチャード(Henri Richard)氏は、まず2006年のAMDのビジネスについて、4分野において大きな成長を遂げたとした。すなわち企業向けビジネス、モバイルとサーバー向けCPU出荷、OEMビジネス、中国やロシア、ラテンアメリカなど新興市場での売上である。いずれも過去の同社の弱かった分野であり、これらの分野での成長が重要課題であったことがうかがえる。

2006年にAMDが大きく成長した4分野。Opteronを代表とするAMD64アーキテクチャーの成功が、同社を大きく成長させた
2006年にAMDが大きく成長した4分野。Opteronを代表とするAMD64アーキテクチャーの成功が、同社を大きく成長させた

7月に発表された旧カナダATIテクノロジーズ社との合併については、両社が一体になることでコンピューター市場と家電市場の双方を広くカバーできるとして、大きく期待できると述べている。なおATIのブランド自体は、グラフィックス製品のブランド名として存続するという。CPUに加えてグラフィックスとチップセットの分野もカバーすることとなった同社にとって、Windows Vistaの登場は好機であり、Windows Vistaに合わせて両社の統合による販売戦略もデビューするとリチャード氏は述べている。

AMDとATIの合併効果をイメージ化したスライド。コンピューター市場に強いAMD、家電市場にも幅を広げるATIの両社が合わさることで市場が拡大する
AMDとATIの合併効果をイメージ化したスライド。コンピューター市場に強いAMD、家電市場にも幅を広げるATIの両社が合わさることで市場が拡大する

続いて各セグメント別の2007年の見通しが語られたが、中でも重点を置いているのが、Opteronが好調なサーバー市場である。リチャード氏はサーバー市場について“トッププライオリティー”であると述べ、その中でも特に1プロセッサー搭載サーバーでの採用拡大に期待を示した。その他にも、Vista需要で更新が進むと期待されるビジネス向けクライアント、Turion 64シリーズが好調なノートパソコンなどに、大きな成長を期待している。

2007年のサーバー市場におけるプラットフォーム別比率。赤丸で囲まれた部分が、特に大きな拡大を期待する1プロセッサー搭載サーバー モバイル(ノートパソコン)市場の概況と予測。日本ではあまり存在感を示せていないが、Turion 64は2006年に大きく出荷実績を伸ばせた
2007年のサーバー市場におけるプラットフォーム別比率。赤丸で囲まれた部分が、特に大きな拡大を期待する1プロセッサー搭載サーバーモバイル(ノートパソコン)市場の概況と予測。日本ではあまり存在感を示せていないが、Turion 64は2006年に大きく出荷実績を伸ばせた

製造面については、ドイツにある自社工場“Fab 36”“Fab 38”での製造に加えて、シンガポールのChartered Semiconductor Manufacturing社でのCPU生産や、台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)社、台湾UMC(United Microelectronics)社でのGPU製造など、自社だけでなく他社による製造委託も行なう“FlexFab”を継続する。柔軟性の高い製造を行なうことにより、製造設備面でのリスクを軽減する。

300mmサイズのウェハーを抱えるリチャード氏
300mmサイズのウェハーを抱えるリチャード氏

AMDアナリストデイでは、未発表製品に関する具体的な発表は行なわれなかったが、リチャード氏は今後の重要な技術開発要件について取り上げ、特にCPUコアとは別に特定用途向けアクセラレーターを組み合わせる技術“Torrenza”(トレンザ)や、将来のAMD CPUコアとATI GPUを融合させた非対称型マルチコアCPUについて述べた。なおTorrenzaについてはこちらの記事を参照のこと。リチャード氏は、2010年以降にはCPUコア+アクセラレータープロセッサーを一体化した非対称型マルチコアCPUが登場してくることにより、現在パソコン/サーバー用CPUで行なわれているコア数戦争(Core Wars)は、終わりを告げるであろうとの見解を示した。ATIという優れたGPU技術を保有する企業を買収したことは、この点でも大きな意味を持ってくると思われる。

1981年から2010年以降までのCPUの進化を示した図。現在盛んなコア数の増加競争は、2010年以降には続かないとしている
1981年から2010年以降までのCPUの進化を示した図。現在盛んなコア数の増加競争は、2010年以降には続かないとしている

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