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Adobe Photoshop Elements 5.0/Corel Paint Shop Pro Photo XI

Adobe Photoshop Elements 5.0/Corel Paint Shop Pro Photo XI

2006年11月29日 11時30分更新

文● 伊藤 裕也

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■計算されていない傾きは“妙な印象”を与えるだけ!
■case3.水平の狂い

 写真家や撮影の腕がある人の作品を見ると、わざとカメラを傾けて面白い効果を作り出しているものもある。しかし、撮影時にうっかりカメラを水平に構えていなかったという写真は、後から大画面のディスプレーなどで見ると不安定さを感じたり、見る人に“妙な印象”を抱かせるだけである。そんな微妙に傾いてしまった写真は、写真データをそのものを回転補正することで容易に修正できる。

カメラを微妙に傾けてしまった失敗例
【失敗例3】 走っている電車を撮影した写真。車両はもちろんだが架線柱の状態などからも、この写真はやや左に傾いていることが分かる。こうした微妙な傾きは、“狙い”とは言えない失敗写真になってしまう。


Photoshop Elements 5.0のアイコン

 Photoshop Elements 5.0の場合、傾きの補正は“クイック補正”モードでは行なえないため、“スタンダード編集”モードを用いることになる。スタンダード編集モードに変更すると、ツールボックスに表示されるツールの量が大幅に増加するが、その中にある“角度補正ツール”を選択しよう。



スタンダード編集モードに切り替えたところ 回転補正をかけた結果
写真の例では、電車の前端を水平にするべくマウスでラインを引いている。回転した結果。Photoshopでは画像情報をなるべく損なわないようにするというコンセプトから、回転結果に余白を付けて表示するので、さらに前述のトリミングを行なおう。
【修正例】 角度補正ツール。補正の手順は水平にしたい部分に合わせてマウスで2点を結ぶ(ラインを引く)だけ。すると、そのラインに合わせて即座に回転処理が行なわれる。直感的で分かりやすい。

 角度補正ツールを選ぶとマウスカーソルの形状が変わって、2つのポイントを結ぶ水平線を指定するモードに切り替わる。これは、地平線や正面から見た建物のひさしなど、本来なら水平であるべき直線に合わせてマウスで2点を指定すると、その2点間を結ぶ直線が水平となるように、写真を自動的に回転処理するというものだ。

 なお、初期状態では元の画像を切り取ることなく回転させるため、写真の周囲に余白が生じる。この余白は鑑賞や印刷に不要なので、前項で書いた“トリミングツール”で切り取っておこう。また、オプション指定で“背景領域を削除”を指定しておけば、傾きを修正する際の余白部分のトリミング処理まで自動実行される。傾き具合によっては補正後のトリミングによって、被写体の一部が切れてしまう可能性もあるが、多くの写真を管理、編集処理を手早く実行できるので、覚えておくと便利だ。




Paint Shop Pro Photo XIのアイコン

 Paint Shop Pro Photo XIでの傾き補正は、ツールバーにある“傾き補正ツール”で行なう。傾き補正ツールを実行すると、最初に画像の中央に水平のラインが出現する。このラインをマウスでドラッグして角度をつけてながら写真内の地平線や建物の線など“水平にしたい部分”に合わせる。



ラーニングセンターから傾き補正ツールを呼び出したところ 傾き補正した結果
こちらも同じ条件と言うことで、電車の前端を水平に合わせるべく傾き補正を行なった。Paint Shop Pro Photo XIでは、傾きを直すと同時に、余白部分が自動的にトリミングされる。
【修正例】 傾き補正ツール。こちらは水平にしたい部分に合わせてラインをマウスで調整したのちに適用ボタンを押すことで、そのパラメータが反映されるようになっている。

 あとは“適用”アイコンをクリックすれば、傾けたラインを水平に調整するように写真の傾きを補正してくれる。なお、Photoshop Elementsでは別途オプション指定が必要なトリミング処理だが、Paint Shop Pro Photo XIでは標準で回転と同時に余白がトリミングされるようになっている。前述のように、傾き具合によっては写真の端にある情報が思わぬ形で途切れてしまう場合もあるので注意しよう(トリミングせず回転だけする設定にも変更可能)。

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