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【INTERVIEW】「1年でカタログ数が100万曲から200万曲に急増」――iTunes担当が語るアップルの音楽への思い

2006年08月11日 17時53分更新

文● 編集部 広田稔

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昔“コンピューター”、今“ミュージック”

[編集部] iTunes Music Storeの米国版ではテレビ番組の配信を始めていますが、その手応えは感じられますか?
[ベル氏] とても大きな反響がありました。特にテレビ番組は米国で大成功を収めています。ビデオ配信を開始してからのダウンロード数は3500万件に上りますが、その多くはテレビ番組です。

例えば出張の多い人たちが、『LOST』『デスパレートな妻たち』『24』といった番組を1シーズンぶんiPodに入れておいて、移動の間に見たりしています。私も日本で今朝、同僚が私の大好きなテレビ番組を米国のiTunes Music Storeにアップしたことを知ったんですよね。それで思わず……という感じになってしまいました(笑)

飛行機や電車の移動時間だけでなく、ジムにiPodを持っていって、そこで流れているテレビ番組の代わりに自分の好きなタイトルを見て運動するという人もいます。
サブスクリプション
iTunes Music Storeの米国版では、一部のテレビ番組において、定額料金を支払うことで同じシリーズの複数のコンテンツがダウンロードできる試みも行なわれている

[編集部] iTunes Music Storeの日本版がオープンして1周年ですが、何か状況の変化はありましたか?
[ベル氏] いろいろな形でプロダクトとサービスを、アーティストや音楽と結びつけることで、かつて“コンピューター”の会社と思われていたアップルが、今や“ミュージック”の会社であると認識されるようになりました。

それは日本でも世界市場でも同様で、だからこそ日本ではiPodが携帯音楽プレーヤーとしてはシェアナンバー1で、iTunes Music Storeがダウンロードサイトとして開始以来ナンバー1をキープできているのだと思います。

この1年でiTunes Music Storeは大きな成長を遂げました。たった1年で、カタログの登録数が100万曲から200万曲へと急増しています。来年、再来年とどうなっていくのか楽しみです。松任谷由実、スピッツなどの有名アーティストも多く、今後、数週間の間にはZEEBRA(ジブラ)が登場する予定です。

[編集部] iTunes Music Store日本版にはまだ参加していない日本の大手レーベルがあります。何か働きかけは行なっていますか?
[ベル氏] iTunes Music Storeは大中小を問わず、いかなるレーベルに対してもオープンでやっています。あとは先方次第ということになりますが、面白いのは、日本ではアーティスト本人やマネージメント側がiTunes Music Storeを「これはいいものだ」と考え、「iTunes Music Storeに参加したい」とレーベルに対して働きかけてくれる動きがあることです。

[編集部] レーベルがiTunes Music Storeに参加するためには、どういう手続きが必要でしょうか?
[ベル氏] とても簡単です。iTunesのウェブサイトには、専用の申し込みページがあります。レーベルとして活動されているのであれば、どのような企業や団体でも申し込めます。

申し込まれた後には、こちらから音楽をアップロードするための『iTunes Producer』というソフトをご提供します。多少時間はかかりますが、アカウントの登録が終われば、音楽のアップロードが可能になります。


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