Parallels Desktop for Mac
【レビュー】Mac上で“GyaO”の視聴も可能! Parallelsのソフト・ハード対応を検証
2006年06月25日 19時21分更新
15日に発表された、Intel Mac初の仮想マシンソフトウェア『Parallels Desktop for Mac』(以下、Parallels)。インストール編とソフトの仕組みを解説した前回の記事に続き、Parallels上のWindows XPで、アプリケーションや周辺機器がきちんと動作するかどうかをチェックしていこう。
GyaOは見られるが、最近の3Dゲームは難しい
Parallelsで動かすWindows XPの使用感は上々。マイクロソフト(株)のオフィススイートに含まれる『Microsoft Word 2003』や『Microsoft Excel 2003』などはまったく問題のない速度で動作する。Macに対応してない(株)USENの無料動画配信サービス“GyaO”もストリーミング動画を視聴できた。
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Macで作業しながらGyaOの動画も楽しめる(画像にはモザイクをかけています) |
一方、PCゲームを見てみると、Parallelsはビデオカードのアクセラレーション機能を利用できないため、DirectXを利用したPCゲームの動作は厳しい。『電脳戦機バーチャロン』のようなひと昔前のゲームであれば何とかプレイ可能だったが、『FINAL FANTASY XI Vana'diel Bench3』は起動できなかった。最新3Dゲームはプレイできないと考えた方がいいだろう。また、CD-ROMの読み込みがうまくいかないため、起動にCDが必要なソフトも動作しない可能性が高い。
CDが読み込めないのは、ユーザーガイド(77ページ)にも記載されている「現状のParallelsは音楽CD上の音声を再生できない」という制限が関連していると推測される。実際、音楽CDの読み込みでもエラーが発生して再生できなかった。
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1997年発売の(株)セガの対戦アクションゲーム『電脳戦機バーチャロン』は、体験版がプレイできた | 2006年発売のマイクロソフト(株)のリアルタイムストラテジー『Age of Empires III』はDirectXの問題で動作しなかった |
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(株)コーエーの『信長の野望 嵐世記』(左、2001年発売)や『Age of Empires II』(中央、1999年発売)など、起動にCD-ROMが必要なソフトは、ディスクの読み込みに失敗して起動できなかった。なおCD-ROMを必要としないAge of Empires IIの体験版は、カーソルがやや不安定になるが動作した(右) |
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音楽CDの読み込みにも失敗する |
ちなみに、Parallelsではウィンドウ表示以外にゲストOSを全画面で使用するフルスクリーン表示も可能だ。表示モード切り替え時のアニメーション効果は複数のパターンが用意されている。
また、Parallelsでは仮想マシンの状態を保存して終了するサスペンド機能はサポートされているが、『Virtaul PC』や『VMware』といったほかの仮想マシンソフトのように仮想ハードディスクドライブの変更内容を破棄して以前の状態に戻す“Undo”機能は備えていない。
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フルスクリーンへの切り替えアニメーションで印象的なのが、ファストユーザースイッチのように画面全体が左回転する“Cube”エフェクト。標準状態はこのCubeに設定されている |
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切り替えアニメーションは、“Preferences”メニューから“User Interface”タブを開き、“Fullscreen option”の“Advanced”ボタンをクリックして表示される“Animation mode”項目で変更できる |
