ほかのワープロとのファイル互換性を検証
最後に、Pagesとほかのワープロソフトとの間で、ファイルを正しく開けるかどうかを検証した。なお、Pages 2で書き出せるフォーマットは、プレーンテキスト、PDF、Word(.doc)、HTML、RTFの5形式。読み込みは、プレーンテキスト、RTF/RTFD、HTML、AppleWorks、Word、Word XMLの6形式に対応している。
Pagesで書き出したWord文書を『Microsoft Word 2004』で開くと、基本的なレイアウトや3Dグラフ、図形などは問題なく表示された。しかし、Pagesでレタッチした内容やフォントの種類、行間、文字間隔などが再現できず、ページによってはレイアウトが乱れた。
左がPagesで作成したオリジナル、右がWordで開いたところ。タイトル周辺のレイアウトが反映されておらず、“調整”で処理した補正や“反射”エフェクトも反映されなかった。PagesでWord書類を読み込んでも同じ結果になった |
次に、『AppleWorks 6』で作成した書類をPagesで読み込んだ。こちらもWord文書と同じく、テキストや画像などの基本的な情報は再現できるものの、文字装飾が欠落してしまう。
左がAppleWorksで作成したオリジナル、右がPagesで開いたところ。テキストや表といった最低限の情報は再現されているが、文字装飾とレイアウトの再現性には難がある。なお、PagesはAppleWorks形式で書類を書き出せない |
どちらも内容確認には問題ないレベルだが、レイアウトやオブジェクトの手直しは必須。書き出しや読み込みに対応していても、完全な再現は難しいといえる。
【結論】
【○】 66種類もの美しいテンプレートが用意されたことにより、豊富なデザインレイアウトを駆使して美しいページを仕上げられる。3Dのグラフ作成もさることながら、表計算や補正機能の搭載によって、簡易的なものであれば別のソフトを起動せずにPagesだけで処理できるので非常に便利だ。
【×】ファイルフォーマットの互換性が低く、文字の回り込みや複雑な段組みといった、少々手の込んだ体裁の書類を書き出すとレイアウトがくずれる。コメント付きの書類をPDF形式で書き出す場合は、注釈として書き出してほしいところだ。また次期バージョンでは、縦書きテキストへの対応に期待したい。
【○】 66種類もの美しいテンプレートが用意されたことにより、豊富なデザインレイアウトを駆使して美しいページを仕上げられる。3Dのグラフ作成もさることながら、表計算や補正機能の搭載によって、簡易的なものであれば別のソフトを起動せずにPagesだけで処理できるので非常に便利だ。
【×】ファイルフォーマットの互換性が低く、文字の回り込みや複雑な段組みといった、少々手の込んだ体裁の書類を書き出すとレイアウトがくずれる。コメント付きの書類をPDF形式で書き出す場合は、注釈として書き出してほしいところだ。また次期バージョンでは、縦書きテキストへの対応に期待したい。