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ペンタックス、オプティオ Sシリーズの新モデル──新型スライディング・レンズ・システムを搭載し、さらに薄型に、DivXにも対応

2005年10月13日 09時58分更新

文● 編集部 小林久

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ペンタックス(株)は13日、名刺サイズのコンパクトデジタルカメラ“オプティオS”シリーズの新製品『ペンタックス オプティオS6』を11月2日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、想定実売価格は4万円前後。当初の月産台数は5万台を予定している。

シルバー ワインレッド
『オプティオS6』。色はシルバー(左)とワインレッド(右)の2色を用意する

オプティオS6では、同社独自開発のズームレンズ“スライディング・レンズ・システム”を大幅に刷新。レンズ自体の薄型化に加え、薄型CCDの採用、レンズユニット背面のフルフラット化といった対策を施すことで、レンズユニットを約2mm薄型化することに成功した。また、両凹ガラスモールド非球面レンズを2枚採用するなど光学設計も見直し、今後採用するより高画素の撮像素子にも対応できる高い解像力を実現できたという。

新スライディング・レンズ・システムは5群6枚構成で、焦点距離は6.2~18.6(35mmフィルム換算で37.5~112.5mm相当)。開放F値は2.7~5.2。レンズ倍率は光学3倍と変わらないが、若干望遠寄り(従来は35.6mm相当から)となり、F値も変更された(従来はF2.6~4.8)。なお、オプティオS6ではスーパーマクロ機能が省略されており、最短撮影距離はワイド端で15cmとなった。

模式図 カットモデル
新設計スライディング・レンズ・システムの模式図(左)とカットモデル

本体の厚さは19mmで、従来機『オプティオS5n』より2.5mm薄くなった。梨地仕上げのアルミ合金製で、浅い同心円状の溝(スピンドル加工)が掘り込まれたフロントプレート、グリップ部にメッキ処理を施したパーツを配置するなど、アクセサリー感覚で持ち運べる点を重視している。また、パソコンやプリンターを接続するUSB 2.0端子、電源コネクター、SDメモリーカードスロット、バッテリーなどは側面の1ヵ所にまとめ、フタで隠せるようにした。ゴム製のコネクターカバーなどを使用していた従来機に比べて突起部が減り、よりスッキリとした外観になったほか、ポケットなどにも収納しやすくなっている。

デザイン比較 電池収納部
従来のオプティオシリーズとのデザイン比較(左)、電池収納部にはコネクター類も配置。よりスマートな外観を目指した(右)

撮像素子は1/2.5インチ有効600万画素の原色CCDで、出力サイズは最大2816×2112ドットに高画素化した。微反射タイプの背面液晶パネルは従来の2インチ(約11万画素)から2.5インチ(約23万2000画素)に大型化した。液晶表示用のASICの改良によって、表示画質も向上。暗部でのノイズを減らすことができたという。

機能面では動画撮影機能の強化が目を引く。記録形式はMPEG-4で変わらないが、コーデックがDivXとなり、1GBのSDメモリーカードを使用した場合、解像度640×480ドット/毎秒30コマで40分8秒~55分46秒。320×240ドット/毎秒30コマで108分38秒~134分2秒の記録が可能になった。また、電子式の手ぶれ補正機能も追加した。

手ぶれ補正 モードパレット
新たに追加された電子式の手ぶれ補正機能(左)と再生時のモードパレット(右)。撮影した画像を編集する機能が強化された

オプティオシリーズの特徴であるモードパレット(機能アイコンを中心にしたGUI)にも若干の変更が加えられた。再生機能では、撮影した画像を後処理する“カラーフィルタ”“デジタルフィルタ”“明るさフィルタ”の3つを独立したアイコンとして、ユーザーがより簡単に利用できるようにした。また、米FotoNation社の技術を利用した赤目補正機能も追加された。撮影機能では、画素混合により高感度撮影が可能な“キャンドルライト”機能が強化され、300万画素のサイズでISO800相当の撮影が可能となった。

内蔵ASICの改良により、連写速度が毎秒1.6コマに向上。内蔵メモリー容量も23MBとなった。静止画の記録形式はJPEG。本体サイズは幅83.5×奥行き19×高さ53.5mmで、重量は100g(本体のみ)/120g(装備重量)。バッテリーはリチウムイオン充電池(D-LI8)で、バッテリー寿命はCIPA測定基準で約130枚。充電時間は約100分(本体充電には未対応)。

本体には、画像管理/編集ソフトの『ACDSee for PENTAX 2.0』などが付属。対応OSはWindows XP/2000/Me/98 SE、Mac OS 9.2以降(Mac OS Xにも対応)。

なお、ペンタックスはデジタル一眼レフカメラの撮影テクニックについて講演する“ペンタックスフォトセミナー”を10月29日(東京会場、津田ホール)と30日(大阪会場、梅田スカイビルスペース36L)に開催する。参加費は一般2000円、ファミリー会員が1000円。講師として写真家のアート・ウルフ氏、河田一規(かわだ かずのり)氏などが登場する。

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