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【遠藤 諭の快適iPod life(Vol.2)】『iPod shuffle』――真の目的は音楽における精神的ラクチン主義

2005年01月19日 03時52分更新

文● パソコン評論家:遠藤 諭

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またしても! 中枢神経にスッとくる商品が出てしまった。『iPod shuffle』が出て、いままでのiPodでは(iPod miniでも!)大きいと思っていたらしい庶務の女性らが、大騒ぎしている。一体ナニが彼女らをそうさせるのか? その秘密にちょっぴり触れてみることにしよう。

「アップルがやることは、パソコンの進化という意味ではすべて正しい」……という“仮説”を、私はあるとき立てたことがある。 この業界を少しばかり長く見ている人なら、パソコンで動画を再生するQuickTimeや、文字をキレイに表現するTrueTypeや、高速の通信ケーブルであるFireWireや、無線を早々と実現したAirPortの取り組みも、もっといえば、iMacも、自分じゃ撤退してしまったが、いまもデルやHPがノキアが真面目に取り組んでいるPDAも、たしかに正しかったよねぇと感じると思う。

というよりも、実際に正しいかどうかは別として、「アップルがやることはすべて正しい」とすると、経験的に、この業界のことは分かりやすい。少し先のことが見えてくるのである。その例が、またしても『iPod』であり、『iPod shuffle』だといえば、話の通りはいいように見える。

中枢神経にスッとくる商品
中枢神経にスッとくる商品の『iPod shuffle』……グリーンのパッケージに入っている

ところがだ、あるところで「アップルのやることはすべて正しい」というこの仮説を書いたら、月刊アスキーで長くアップル担当だったFくんに「そうでもないでしょう」と指摘された。Fくんによれば、アップルを創業者の1人で現CEOのジョブズと言い換えるなら、それは必ずしも当てはまらない。アップルが、いまあげた先進的な技術に積極的に取り組んだのは、ジョブズ不在の11年間だというのである。そのときの旬な技術をポンポンと放り込んでパッケージングして見せるのがジョブズの身上だというのである。Apple IIIも、Macintoshも、NeXTも、iMacも歴史的なコンピュータにほかならないが、そう考えると彼の指摘が当てはまる。Fくんによれば、アップルにジョブズが戻ってまずやったのは、リンゴの色をグレーの単色にして、コーポレートフォントをGaramondからMyriadに変えたことだそうだ。そういうことの意味を理解していることが凄いのかもしれない。そして、iPod shuffleこそ、それが最も当てはまる象徴的な製品なのかもしれない。

iPod shuffleの正しい視聴スタイルは、首にかけて聴く。白くて四角い“白いモノリス”をぶら下げているような雰囲気となる

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