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ICF-B200

ICF-B200

2004年12月20日 00時10分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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非常用ブザーはオマケ的存在

伊藤家の屋外の様子

 ICF-B200は、ラジオ/TVの聴取関連機能のほかに、非常事態を周囲に知らせるブザーが付いている。比較的静かなオフィスで鳴らせばうるさいくらいなのだが、生活音のする住家ではどうか。実家の周囲は住宅街なのだが、道なり約300m先(直線上)に南から北東へ抜けるように国道が通っており、また道なり約100m先(直進)に市道が通っているので、昼間でも耳を澄ますとビュンビュンとクルマが走る音が聞こえる。

 今回は、家の中の壁が崩れるなどして遮蔽物で囲まれて身動きがとれなくなったという状況を想定して、ICF-B200をもって押入れの座布団の上に設置、押入れの戸を閉めた。この部屋は庭に面しており、縁側の戸(二重)を開放した状態で、道路(高さ1.6m程度のブロック塀の外)から非常用ブザーの音が聞こえるか、試してみた。ICF-B200から道路までの直線距離は約8mだ。



押入れに閉じ込めたICF-B200 ライトボタンを押すと、同調インジケーター部分が照らされ、暗い押入れの中でも選局できる
押入れに閉じ込めたICF-B200。布団類が非常用ブザーの音を吸収してしまったのかもしれない。ライトボタンを押すと、ダイヤルスケール部分が照らされ、暗い押入れの中でも選局できる。ちなみに印刷された文字がもう少し大きいほうがいいという意見もあがった。

 結果、押入れのある部屋の中ではブザーは聞こえたが、ブロック塀の外では全く聞こえなかった。遮蔽物の素材や距離などにもよるが、過大な期待はしないほうがいいだろう。ちなみに祖母からは、「ピー」という音が家電の誤動作の音に似ているので、生命の危機を知らせるようなサイレン風のほうがいいとも言われた。

 なお、今回は貸出機のため乱暴な実験はできなかったのだが、非常用ということで、耐久性も気になるところ。“JIS日本工業規格の防滴II型”ということが公開されており、メーカーによれば多少の雨や雪、水しぶきのかかるところでも使えるという。

家族会議でジャッジ! 欲しい? 欲しくない?

 最後にICF-B200を我が家にも1台導入すべきかどうか、家族会議にかけてみることにした。家族が最も気にかけていたのは、1万1340円という価格だった。TV(1-3ch)/FM/AMの受信に対応するハンディタイプのラジオは、例えば「ICF-8」など、同じソニー製でも2000円前後で入手できるものもある。ソニー製にこだわらなければ、もちろんもっと安く購入できる。

 また同様の非常用ラジオの価格はというと、生産しているメーカーは通常のラジオよりもぐっと少なくなるが、あるアジア系メーカー製の手回し充電式ラジオ(しかも携帯電話充電機能付き!)などは6000円程度で販売されていた。

 しかし先にICF-B200を見てしまうと、上記のアジア系メーカー製のラジオの外装プラスチックは薄く、指ではじくとポカっと空洞の、軽い音がして、(実験したわけではないのだが)強度が頼りなく感じてしまう。家族会議の結論は、これらを見比べた上で、“親しんだメーカーで、頑丈そうなICF-B200のほうがいい。欲しいが、価格は高い”というものだった。

 筆者の田舎は新潟県の中越地方にあり、テストをした当日にも余震があったので、家族が安心するならプレゼントしようかと筆者は予約をした。手回し充電式の携帯電話充電器も別に用意して。

ICF-B200のスペック
受信周波数 FM:76~108MHz(TV1~3チャンネル)、AM:530~1605kHz
インターフェース イヤホン(ミニジャック)×1
バッテリー 内蔵ニカド電池または単3乾電池2本
電池持続時間 手回し発電利用時は充電時間によって異なる(最大持続時間は非公表)。アルカリ乾電池利用時は、AM受信が最大約115時間、FM受信が最大約100時間
サイズ 幅163×奥行き55×高さ80mm
重量 約337g(乾電池を使用すると約372g)
付属品 イヤホン、イヤホンケース付きハンドストラップ

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