マイクロソフト(株)は9日、ホームユーザー向けのソフトウェアとして、デジタルイメージングソフト『Microsoft Digital Image Pro 10』および『Microsoft Digital Image Album 10』、マネー管理ソフト『Microsoft Money 2005』、マルチメディア百科事典『Microsoft Encarta 総合大百科 2005 日本語版』、はがきおよび住所録の作成/印刷ソフト『Microsoft はがきスタジオ Version 2005』の5製品を発売すると発表した。発売日は、Digital Image Pro 10とDigital Image Album 10が10月8日、Money 2005とEncarta 総合大百科 2005が10月22日、はがきスタジオ Version 2005が10月15日。
同社執行役パーソナルシステム事業部事業部長、五十嵐章氏 |
この日行なわれた記者発表会では、製品の紹介に先立って同社執行役でパーソナルシステム事業部事業部長の五十嵐章氏が挨拶を行ない、この中で「(製品のプレゼンテーションを担当する)2人も、“今年は非常に自信がある”と言っている」と今回の製品に対する自信の程を述べた。また、「アテネ景気等々で、テレビやビデオレコーダーといったコンシューマー製品は好調だといわれているが、パソコンやコンシューマー向けソフト市場が盛り上がっていない」と市場の状況を説明したが、「(このような厳しい市場の中だが)今年の冬は自信を持って“製品力”で勝負したい」とした。
Digital Image Pro 10の製品パッケージ | Digital Image Album 10の製品パッケージ |
Digital Image Pro 10とDigital Image Album 10は、同社の従来製品『Microsoft Digital Image Pro 9』と『Microsoft デジカメスタジオ 9』の後継にあたる。このうち、Digital Image Proは、画像管理ソフト『Digital Image Library 10』とフォトレタッチソフト『Digital Image Pro 10』を統合した製品で、それぞれの新機能としては、
- Digital Image Library 10
- Exif情報による整理機能に撮影に使用したカメラによる自動分類
- フラグ設定とフラグによる分類
- Digital Image Pro 10
- 明るさ/RGB/鮮やかさといったチャンネルごとに階調を調整できる“トーンカーブ”機能
- フラッシュの追加や逆光補正などの、露出およびコントラストの微妙な補正を行なう“露出と光の補正”機能
- シャドウ/中間トーン/ハイライトの各階調の“カラーバランスと彩度の補正”機能
- 複数の素材を自動的に1枚に合成してパノラマ写真を作る“パノラマ写真作成”機能
- 撮影時や補正時に現われる画像のざらつきを軽減する“ノイズの除去”機能
などが装備されている。
Digital Image Pro 10の画面 | “トーンカーブ”機能使用中の画面 |
こちらの製品は、デジタル一眼レフカメラなどを使用し、撮影後に高度な絵作りをしたいという欲求を持つヘビーなデジタルカメラユーザー(同社は“デジタル写真愛好家”と分類)に向けたものとなっている。
Digital Image Album 10の画像管理ソフト『Digital Image Library Lite 10』 | 自動補正機能のメニュー |
一方、Digital Image Album 10は、位置付け的にはデジカメスタジオ 9の後継となる製品だが、従来製品にはなかった画像管理機能を強化するため、『Digital Image Library 10』のライト版『Digital Image Library Lite 10』とフォトレタッチソフト『Digital Image Photo Editor 10』とが統合された構成。Digital Image Library Lite 10は、ファイル名や撮影日時、Exif情報などを利用した一括機能などの通常版とほぼ同等の機能を持つが、CD/DVDへの保存や、画像をストーリー仕立てのアルバムにする“フォトストーリー”の作成機能が省略されている。また、Digital Image Photo Editor 10では、トーンカーブや露出と光の補正、カラーバランスと彩度の補正といった一部の高度な補正機能やパノラマ写真作成、ノイズ除去などの機能が省略されているものの、デジタルカメラ付き携帯電話で撮影した画像専用にチューンされた自動補正機能“カメラ付きケータイ自動補正”機能(明るさ/カラーバランス補正→シャープネス→ノイズ除去の順に自動処理)を備えるなど、“撮影した画像を気軽に楽しみたい”比較的ライトなデジタルカメラユーザー(同社は“スナップシューター”と分類)を対象とした製品となっている。
パッケージと希望小売価格は、Digital Image Pro 10の通常版が1万3800円(税別)、乗り換えアップグレード版が1万800円(税別)、Digital Image Album 10が6800円。なお、Digital Image Pro 10にはボリュームライセンス版も用意される。
Money 2005の製品パッケージ | Money 2005の画面 |
Money 2005は、銀行/クレジットカード/証券といった複数の口座や、日々の収支管理/預貯金/外貨/株式/ローンなどの多様な金融資産の管理、ライフプランニングまでを総合的に行うことが可能な個人向けマネー管理ソフト。今回のバージョンでは、約5年ぶりに操作画面を一新しているという。金融機関やその他のサービス提供機関の“Money 電子明細ダウンロード”サービスを利用して、100以上の金融機関から取引明細をダウンロードでき機能を従来より持つが、このサービスによる明細ダウンロードを一括して自動的に行なう“Money 電子明細“自動”ダウンロード”機能が追加されている。なお、本機能はMoney 2005のアクティベーションキーを登録することにより1年間の期間限定で利用可能(手動ダウンロードは1年経過後も通常通り使用可能)。
パッケージと希望小売価格は、通常パッケージ版が1万1800円、ダウンロード版が1万800円、ダウンロード版バージョンアップグレードが6800円。パッケージによるバージョンアップグレード製品の提供は行なわれない。なお、ダウンロード版バージョンアップグレードは、Money従来バージョンのユーザーのみを対象とした特別版で、対象ユーザー認証機能を持ったオンライン販売店のみでの取り扱いとなる。