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【遠藤諭のケータイ出たとこレポート】台湾で『AH-K3001V』フル活用(後編)

【遠藤諭のケータイ出たとこレポート】台湾で『AH-K3001V』フル活用(後編)

2004年07月28日 19時54分更新

文● 台湾研究家・遠藤 諭

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USBケーブルを接続すればパソコン用の通信インフラに

 ところで、会場を歩きながらOpera三昧というのも新しいが、AH-K3001Vなら、パソコンのネットアクセスの手段にもなる。

 携帯電話などではもっぱらパケットの定額制が話題だが、これは正確には2種類あるといえる。

 パケット定額制サービスは、KDDI(株)/沖縄セルラー電話(株)の“CDMA 1X WIN”向け“ダブル定額(旧名称:EZフラット)”、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモのFOMA向け“パケ・ホーダイ”、同じくPHS向け“@FreeD”などがあるが、前者2つは、あくまで端末単体で使った場合のパケット料金が定額ということである。パソコンのインフラとして利用する場合にパケット料金が定額となるのは、DDIポケットとドコモの@FreeDである(プロバイダ料金など詳細は異なるので各社のサイト参照のこと)。

 しかも、AH-K3001Vの場合は、通常は音声端末として使いながら、付属のUSBケーブルで接続することでパソコン用の通信インフラとなる。一切追加費用を必要とすることなく、ネットアクセス環境が作れてしまうところが凄い。USBから充電することも可能だ。ケーブルは一般的な“A:ミニBタイプ”なので、事前に動作をチェックした上で、旅先でデジカメなんかのUSBケーブルと兼用する手もある。

LOOX Sでネット接続
ホテルでの接続環境。快適そのものだ。喜んだのも束の間、この後“茶裏王”(ペットボトル)がひっくり返り、私のノートパソコン『LOOX S』が絶不調状態に……
データ通信OK 64k PIAFS BE
パソコンとUSBケーブルで接続すると、ハイこのとおり“データ通信OK”の文字が出る。あとは、現地のプロバイダーにダイヤリングするだけだ(PRINに相当するものがあるのでご心配なく)。アクセスしてみるとあっさり接続でき“64k PIAFS BE”の文字が出た

 海外の取材先からデジカメ画像を送りたいということはよくある。どうしてもプレスルームからか、ホテルのビジネスセンター、あるいはホットスポットを探すというパターンだった。ところが、64kbpsが出るとなれば、場所を選ばず写真を送ることもできる(編集部注:64kbpsデータ通信は定額サービスの対象ではない)。いろいろな場所で試したところ、64kbpsのベストエフォートよりも、32kbpsを選んだほうが着実に送れるケースもあった。

哈日杏子さんと日本・台湾PHS対決

 ところで、日本のDDIポケットを台湾に持っていって国際ローミングできるなら、逆に台湾でサービスされているPHSも日本で国際ローミングされているのでは? とは、容易に想像することができる。

 実は、そのとおりだったのだ。取材3日目、知り合いの台湾のマンガ家の哈日杏子(はーりー きょうこ)さんと合流。“哈日”というのは“日本マニア”というような意味。彼女は、この言葉を台湾で流行らせた張本人で、何冊も日本紹介本を書いている。そんな哈日さんだから、しょっちゅう日本には来ているというわけで、台湾のPHSの日本での国際ローミング(つまり、今回の私と逆のパターン)を使っているわけなのだ。

哈日さん
日本でも『哈日杏子のニッポン中毒』(小学館)などの著書がある哈日さん(写真左)と合流。台湾で人気の“布袋戯”(人形劇)が生で楽しめるレストランに連れて行ってもらった(敘舊茶飯劇場/台北市伊通街104号、残念ながらこの日は演目ナシだったのだが)。写真のそのほかの2人は、F紙のSさん(中央)と週刊アスキーのNくん(右)
布袋戯(1) 布袋戯(2)
“敘舊茶飯劇場”の入り口(左)と舞台風景(右)。台湾の人形劇“布袋戯”(プータイシ)といえば、バンダイビジュアル(株)が2002年春に『聖石伝説』を日本公開したのでご存じの方もいるはず。テレビ人形劇にしてデジタルエフェクトもかけた“霹靂”(ピーリー)シリーズは絶大な人気だが、布袋戯そのものは台湾の伝統大衆芸能なのだ
J95とAH-K3001V(1) J95とAH-K3001V(2)
哈日さんの持っていたPHSの『J95』とAH-K3001Vを並べてみた。台湾と日本で活躍する彼女にはピッタリのPHSの国際ローミングだが、AH-K3001Vの機能を見て強烈に欲しがっていた(台湾版のAH-K3001Vが出たとしても日本のサイトを見るにはフォントの問題があるかもしれないが)
G1000(1) G1000(2)
哈日さんから教えてもらった台湾の最新PHSは三洋電機グループの『G1000』。カメラ付き、サブディスプレー付き、32和音もあるのだが、なんといっても日本へのローミングのほかにGSM携帯としても使える。台湾ではコンビニでも売っているSIMカードを挿してやれば、台湾のPHS網の整備されていない地域やアジアをはじめとする各国で国際ローミングも可能だ。画像は、大衆電信のG1000のページだが、米国と韓国とカナダ以外のほとんどすべての国で使えると紹介されている

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