このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

パーソナルサーバー HG-01S

パーソナルサーバー HG-01S

2003年07月24日 17時43分更新

文● 今澤 傘之輔

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

屋外でも
屋内と同じ感覚で使える魅力

 HG-01Sのコンセプトである「ユビキタス・アプライアンス」とは、直訳すれば「遍在する家電製品」だ。場所を問わず情報を引き出せるというニュアンスの言葉だが、HG-01SではこれをWebサーバ機能によって実現している。HDDの「メディアコンテナー」フォルダ内に格納したデータを、LAN側からだけではなくWAN側、つまりインターネット経由で取り出せるようになっているのだ。

ダイナミックDNSと公開アルバムの設定画面
画面3 ダイナミックDNSと公開アルバムの設定画面。かなりディープな設定もできるようになっている。

 ただしすべてのデータが無条件に取り出せるわけではない。当然ながら録画されたコンテンツを不特定多数に公開することは公衆送信権の侵害となるし、セキュリティ上の問題もある。外部からHG-01S側にアクセスして録画されたムービーファイルを見ることができるのは、MediaPaletteをインストールしてHG-01S側に登録作業を行ったPCからだけだ。登録できるPCの数は10台までで、登録時にそれぞれのPCに認証用の鍵が生成される。外部からのアクセス時には、この鍵を用いてMediaPaletteとHG-01Sとの間でVPNが形成され、安全性が確保されるのである。

 外部からの接続時にムービーファイルを見たりするにはそれなりのアクセス回線が必要だ。最近街中に増えてきているワイヤレスLANアクセスポイントなどを利用すれば、それなりのパフォーマンスを得られるだろう。ただし会社や学校などのLANからアクセスする場合、LANとインターネットとの間にファイアウォールがはさまっていると正常に接続できない可能性が高い。



HG-01Sに付属するリモコン
写真2 HG-01Sに付属するリモコン。

 いっぽう、メディアコンテナー内の特定のフォルダに不特定多数からのアクセスを受け付けるよう設定することも可能だ。HG-01Sに内蔵されているCGIを利用し、フォルダやファイルの公開・非公開をPC側から設定できるようになっており、さらにそのCGIによるフォーム送信で、公開したフォルダのURIをメールで通知するという仕組みである。さらに、カメラ付き携帯電話などから画像をアップロードできる「投稿アルバム」機能も用意されているので、ちょっとしたWebページオーナーの気分を手軽に味わえるわけだ。

 インターネットからHG-01Sへのアクセスには、シャープの提供するダイナミックDNS機能を使用する(シャープスペースタウンへの無料登録が必要)。また、これらの機能を利用するにはISPからグローバルIPアドレスを割り当てられていなければならない。これらを設定したり、事前に確認したりしなければならないというのは今までの家電にはなかったことだが、これらの条件をクリアしさえすれば、HG-01Sの機能をフルに使えるようになるだろう。



PRICE LIST 見積り書



(1) 有線LANで接続する場合

    HG-01S
    約10万円
    合計
    約10万円

(2) 無線LANで接続する場合

    HG-01S
    約10万円
    無線LANカード
    約1万円
    合計
    約11万円
HG-01Sの主なスペック
製品名 HG-01S
記録時間 約115時間(2Mbps)、約60時間(4Mbps)、約30時間(8Mbps)
録画方式 MPEG-2(可変ビットレート)
MPEG-4(録画済みMPEG-2の変換のみ。再生はPC上でのみ)
インターフェイス USB 1.1×1/PCカードTypeII×1
サーバ機能 ストリーミングサーバ/Webサーバ/ファイルサーバ
ネットワーク IEEE802.11b/100BASE-TX(WAN・LANとも)
予約機能 EPG/ネットリモコン/携帯メール
サイズ(W×D×H) 276×236×77mm
重量 約3.3kg

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン