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エッジ、『LindowsOS 4.0 日本語版』発表!秋には“クライアントLinux PCコンソーシアム”設立

2003年07月23日 18時31分更新

文● 月刊アスキー編集部 吉川大郎

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エッジ(株)は22日、都内で『LindowsOS 4.0 日本語版』の発表会を行なった。『LindowsOS 4.0 日本語版』は、コンシューマ用途に特化したLinuxディストリビューションである点と、Click-N-Run(CNR)と呼ばれる、オンラインの自動ソフトウェアインストール機能が大きなウリだ。CNRは、LindowsOSのメニュー内から自分の欲しいソフトウェアをクリックするだけでソフトウェアのダウンロードからインストールまでを一貫して行なう仕組みである。また、課金方法も特徴的で、いったんCNRのライセンス(日本の場合は年間契約で、1年間9800円になる予定)を購入すると、ソフトウェアを何本でもインストールすることが可能となっている(CNRにラインナップされているソフトウェアは、商用ソフト、フリーソフトの両方が含まれる)。

発表会場にて、上記以外でアピールされたのは、

・Webブラウザに“和ジラ”を標準採用
・802.11bに標準対応。11gにも対応予定
・OSの設定を変更する“コントロールセンター”のメニュー構成が単純でわかりやすい
・StarSuite、WMV・WMAの再生ソフト、PDFの表示ソフト、アンチウイルスソフト、デジタルカメラユーティリティ、CD-R書き込みソフト、ATOKの標準装備など、一般的な使用に十分耐えうるソフトウェアをラインナップしている
・インストールは10~15分程度、3クリック程度で済むので簡単
・デュアルブートの設定も簡単
・ファイル・プリンタ共有も可能
・USB2.0サポート

などの点だ。いずれも、Linuxを使ったことのないユーザーに向けて、『LindowsO 4.0 日本語版』が、いかにWindowsの代替たり得るか? という点を強調するものであり、Windowsとの互換性を意識した内容だった。

発売日や価格、日本語版の仕様などの新しい要素はあったものの、LindowsOS 4.0については、上記内容はほとんど知れ渡っていた。今回の発表会で注目したいのは、

(1)MP3.comの創始者であり、Lindows.comの創始者でもあるMichael Robertson氏が来日し、自らLindowsOSを紹介した。
(2)LindowsOS 4.0 日本語版のマーケティング戦略が明らかになった。具体的には、「クライアントLinux PCコンソーシアム」の立ち上げが発表された。

という2点だ。

まず、(1)のMichael Robertson氏だが、「なぜLindowsOSなのか?」という話がメインだった。MP3.com立ち上げからLindowsOS開発までの経緯を話す同氏は、「RealNetworkやWindows Mediaが存在する中、MP3というフォーマットで新たに音楽配信を開始し、それが成功したのはユーザーの支持があったから。顧客が気に入ったものを提供するのであれば、ほかに気にすることは何もないのだ」と主張した。そして、圧倒的なシェアを誇るMicrosoftとLindowsOSの関係においても、同じことが言えるとした。また、LindowsOS 4.0の特徴であるCNRは、(いわゆる)ブロードバンドが進んだ日本にこそマッチするシステムだとし、欧州語版よりも先行して日本語版を出荷することにしたのも、日本の通信事情によるところが大きいという。

次の、(2)についてだが、エッジ(株)の計画としては第一段階としてLindowsOSのブランド構築を行ない、コミュニティを形成、第二段階でブランド育成を行なって学校、市役所、駅などで活用してもらい、親しみを持ってもらう……というもの。また、8月29日の発売日には店頭キャンペーンを行ない、9月は“World PC Expo”に出展、秋にはエンタープライズ向けの詳細を発表するとしている。

この、「秋にはエンタープライズ向け……」というのが、“クライアントLinux PCコンソーシアム”にも関わってくる部分だ。同コンソーシアムは、Linuxを、エンタープライズシステムのクライアントOSとして採用してもらうための活動を行なう非営利団体である。秋に正式に発足する予定で、今回は会員の募集開始が発表された。募集しているのは法人のみだが、部署単位での加入は可能。設立準備事務局はエッジ(株)内に置かれ、発起人はエッジ(株)の代表取締役社長件最高経営責任者である堀江貴文氏だ。コンソーシアムでは、Linux上で動作するアプリケーションの開発・利用促進、ドライバ開発情報の公開・交換などを行ないながらクライアントOSとしてのLinux普及を目指していく構えである。ただ、設立目的の中には「特定企業独占市場を解消しオープンソースの普及を提唱」という一文があり、堀江氏も、「まずはここから始めていきたい」と語った。つまりは、Windows一色のクライアント事情に対して、LindowsOSをもって選択肢を与えていきたい、という主旨である。

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