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日本AMD、Opteron発表会を開催――64bit版WindowsやnForce3 Proなども展示!!

2003年04月23日 18時35分更新

文● 編集部 栗山博行

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日本エイ・エム・ディ(株)は23日、報道関係者を集めサーバー/ワークステーション向けの新型64bitプロセッサー“AMD Opteron”の製品発表会を行なった。発表したのは、2-Wayサーバーに対応した『AMD Opteron 240』『同 242』『同 244』の3製品で、1000個ロット時の価格(単価)は、240が3万5375円、242が8万6245円、244が9万9250円。スペックなどについては下記リンクを参照。

米AMD社アジア太平洋地域セールス/マーケティング担当上席副社長 堺和夫氏
米AMD社アジア太平洋地域セールス/マーケティング担当上席副社長 堺和夫氏

Opteronは、32bitのx86命令セット・アーキテクチャー(ISA)を基に、64bitの命令セットに拡張したアーキテクチャー“AMD64 ISA”を採用する64bitプロセッサー。これにより、既存の32bitアプリケーションとの下位互換性を保ちながら、OSなど必要な部分のみの64bit化が可能になるという。

発表会に出席した、米Advanced Micro Devices(AMD)社のアジア太平洋地域セールス/マーケティング担当上席副社長 堺和夫氏(同日付で昇進)は、「CRM(顧客関係管理)や金融取引、オンラインゲームなど、サーバーの扱うデータ量は毎年倍増しており、要求される計算能力も増大している。4GBまでというメモリー・アドレッシング空間の制限がある32bitプロセッサーから、最高1TBまでのメモリー空間を持つ64bitプロセッサーへの流れはすでに必然になっている」とし、「一方現在の企業の投資環境を考えると、意思決定者は投資に慎重になっていて、投資する場合でもコストを最小限に抑えようとしている。“Opteron”は、32bit/64bitアプリケーションが同時に動作するプロセッサーであり、必要なアプリケーションだけを段階的に64bit化することができる」と、Opteronを採用したシステムのコストパフォーマンスの高さを強調した。

今後の展開については、「現在のところ、64bitプロセッサーを使ったシステムはニッチで高価なものだが、AMDではサーバー/ワークステーションだけでなく、デスクトップ/モバイル市場へも64bitプロセッサーを投入することで、規模の原理によりコストを下げていく。サーバー市場にも競争原理を持ち込むつもりだ」とした。

発表会には、マイクロソフト(株)製品マーケティング本部Windows Server製品部部長 高沢冬樹氏が出席し、Opteronと『Microsoft Windows Server 2003』の組み合わせの優位性を強調した。また米IBM社からは、DB2とサーバー製品群の担当者からビデオメッセージが届けられ、米国でAMDが22日に発表した、IBMのOpteron搭載サーバーについて語られた。会場には、マイクロソフトなど15社の担当者が出席し、製品の展示も行なわれた。

Windows Server 2003

Windows Server 2003

マイクロソフトは、Opteronに対応64bit版『Windows Server 2003』を展示。日本語版の出荷は未定だという。

マザーボード

nForce3 Professional GA-K8DPXDW Thunder K8 S2880
NVIDIAの“nForce3 Professional”搭載ボード日本ギガバイトの『GA-K8DPXDW』タヤンの『Thunder K8 S2880』
K8D Master(MS-9131) HDAMA

米エヌビディア(NVIDIA)社、日本ギガバイト(株)、(株)タヤン、台湾MSI社、(株)リオワークスの5社は、Opteron対応のマザーボードを展示した。NVIDIAは同日、同社のワークステーション向けグラフィックスチップ“NVIDIA Quadroシリーズ”に最適化したOpteron対応チップセット『nForce3 Professional』を発表、ベンダー向けにサンプル出荷を開始したことを明らかにした。ギガバイトは、2-Wayのマルチプロセッサー構成に対応するマザーボード『GA-K8DPXDW』を展示、5月半ばに8万円台で発売する。

サーバー/ワークステーション

VT64 Opteron Server 4000 #OrderConf A8131
ビジュアルテクノロジー『VT64 Opteron Server 4000』ベストシステムズ『Titan64 Enterprise』ぷらっとホーム『#OrderConf A8131』
参考出展モデル Linux 64 Librage-Server242
フェイス“参考出展モデル”サードウェーブ『Linux 64』アロシステム『Librage-Server242』
DC-Opt/242R4 POWERSTEP Opteron UltraCOOL64A-1U/2U/3U/4D/DT(仮称)
アイスクエア『DC-Opt/242R4』アミュレット『POWERSTEP Opteron』ロジカルイフェクト『UltraCOOL64A-1U/2U/3U/4D/DT(仮称)』

(株)アイスクエア、アミュレット(株)、アロシステム(株)、(株)サードウェーブ、ビジュアルテクノロジー(株)、(株)フェイス、ぷらっとホーム(株)、(株)ベストシステムズ、ロジカルイフェクト(株)の9社は、サーバーやワークステーションを展示した。

Turbolinux 8 for AMD64

Turbolinux 8 for AMD64
フル64bit化されたLinux OS『Turbolinux 8 for AMD64』。発売は5月16日で、価格は8600円

対応OSとしては、ターボリナックス(株)の『Turbolinux 8 for AMD64』のベータ版が出展され、発売日が5月16日、価格が8600円であることが明らかにされた。主要コンポーネントは、kernel 2.4.20、glibc 2.3.1、XFree86 4.3.0、rpm 4.2、gcc 3.2.2など。OS本体はフル64bit化され、32bitアプリケーションも動作する。サーバー用途向けに、カーネルなどは安定して動作することを重視して選択したという。

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