キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は2日、インクジェットプリンター“PIXUS(ピクサス)シリーズ”の新製品として、最高4800×1200dpi、全印刷モードでインクドロップ2plが可能でUSB 2.0接続にも対応したフラッグシップモデル『PIXUS 950i』、最高4800dpi/2pl&5pl出力の高解像度印刷が可能な『PIXUS 850i』、BJ S530の後継機種で最高4800dpi/5pl出力が可能な『PIXUS 550i』、最高2400dpi/5plで未使用時には給排紙トレイをたたんでコンパクトに収納できるエントリーモデル『PIXUS 320i』、および最高2400dpiのカラープリンター機能に加えて最高600×1200dpiのフラットベッドスキャナー、PCカード(TypeII×1)のメモリーカードスロットを装備し、カラーコピー/イメージスキャン/ダイレクトプリントに対応した複合機『PIXUS MP55』、同機能を持つエントリタイプの複合機『PIXUS MP10』の6製品を発表、950i/850i/550i/320i/MP10は4日に、MP55は11日に販売開始する。価格は、950iが5万9800円、850iが4万4800円、550iが2万9800円、320iが1万9800円、MP55は6万4800円、MP10は4万4800円。
恵比寿のウェスティンホテルで開催された記者発表会の会場に現れた、PIXUS 950iのトランスルーセントモデル。内部構造が分かる | 上から見たところ | 右サイド(インクタンクがあるほう)から見たところ |
キヤノンのカラーインクジェットプリンター“PIXUSシリーズ”は、従来CMYKにPM/PC(フォトシアン/フォトマゼンタ)を加えた6色インクを採用した“Fシリーズ”と、4色インクで印刷速度を追求した“Sシリーズ”の2系統でラインナップされていたが、このモデルから“iシリーズ”に統一された。また、キヤノンの個人向け複合機は“Multi PASSシリーズ”というブランドだったが、これも“PIXUSブランド”に統合し、個人向け印刷製品のラインナップを一本化している。
『PIXUS 950i』 |
PIXUS 950iは、全色インクノズルを2pl×512個に微細化・増加することで、6色インク対応プリンターながら高画質化と高速印刷の両立を目指したもの。4辺ふちなし印刷、CD-Rラベル印刷が可能で、用紙サイズはA4~はがきサイズに対応(給紙枚数は普通紙150枚、はがき40枚など)。印刷速度はモノクロ/カラーとも毎分7枚(ppm)、A4サイズの2400×1200dpi印刷でも約1分(いずれも同社調べ)の出力を実現する。インターフェースはUSB 2.0(High Speedモード)×1で、480MbpsのHightSpeedで利用可能な対応OSはWindows XP/2000、USB 1.1接続での対応OSはWindows XP/2000/Me/98、Mac OS 8.6~9.x、Mac OS X(Mac OS Xのみドライバーの別途ダウンロードが必要)。本体サイズは幅418×奥行き274×高さ160mm、重量は約5.0kg。
『PIXUS 850i』 |
PIXUS 850iは、4色機ながらY(イエロー)を除く3色の印刷ヘッドに2pl/5plのノズルを並行配列し(Yは5plのみ2列)、高速印刷と高画質印刷に双方の需要に対応を目指している。4辺ふちなし印刷、CD-Rラベル印刷に対応。用紙サイズはA4~はがきサイズをサポートし(給紙枚数は950iと同じ)、印刷速度はモノクロが22ppm、カラーは14ppm。インターフェースはUSB 1.1/パラレルの2系統を装備し、対応OSはWindows XP/2000/Me/98(パラレル接続のみWindows 95にも対応)、およびMac OS 8.6~9.x、Mac OS X(Mac OS Xのみドライバーの別途ダウンロードが必要)。本体サイズは幅418×奥行き274×高さ159mm、重量は約4.9kg。
『PIXUS 550i』 |
PIXUS 550iは、最高4800×1200dpiの印刷に対応した4色機。用紙はA4~はがきサイズに対応し、4辺ふちなし印刷も可能。給紙枚数は普通紙150枚、はがき40枚など。印刷速度はモノクロが18ppm、カラーは11ppmで、インターフェースはUSB 1.1とパラレルポートを装備。対応OSはWindows XP/2000/Me/98(パラレル接続のみWindows 95にも対応)、およびMac OS 8.6~9.x、Mac OS X(Mac OS Xのみドライバーの別途ダウンロードが必要)。本体サイズは幅418×奥行き274×高さ159mm、重量は約4.7kg。
『PIXUS 320i』 | 『PIXUS 320i』の給排紙トレイを閉じたところ |
給排紙トレイをたたむと真四角な直方体になり、まるで枕のようにも見えるPIXUS 320iは、最高2400×1200dpiの4色機で、用紙はA4~はがきサイズに対応する。A4のふち無し印刷には未対応(余白は上端3mm/下端5mm/左右3.4mm)だが、はがき/L版用紙のふち無し印刷には対応しており、給紙枚数は普通紙が100枚、はがきは40枚など。印刷速度はモノクロ10ppm/カラー7ppm。インターフェースはUSB 1.1のみで、対応OSはWindows XP/2000/Me/98、およびMac OS 8.6~9.x、Mac OS X(Mac OS Xのみドライバーの別途ダウンロードが必要)。本体サイズは幅385×奥行き195×高さ165mm、重量は約2.4kg。
『PIXUS MP55』 | 『PIXUS MP10』 |
上部に光学600×1200dpi(補間後9600dpi)の“フラットベッドスキャナー”、前面の操作パネル部にPCカードスロット(TypeII)を持ち、パソコンなしでデジタルカメラなどで撮影したメモリーカード内の画像を印刷できる“ダイレクトプリント”、スキャン台に置いた原稿のパソコンなしでの“カラーコピー”、パソコンに接続しての“カラープリンター”という4機能を持つ複合機、PIXUS MP55と同 MP10。両機種は、印刷エンジンの違いによりカラープリンター/カラーコピーとしての印刷速度に違いがあるほかは、機能的には同一。印刷速度はMP55がモノクロ20ppm(プリンター/コピーとも)、カラー13ppm(同)、MP10はモノクロ14ppm(同)、カラー10ppm。
対応用紙サイズは最大A4で、給紙可能枚数は普通紙で100枚まで。ふちなし印刷/コピーにも対応する。イメージスキャナーの読み取り方式はCIS(CMOSセンサ)タイプで、最高36bitカラーでの読み込み/出力が可能。インターフェースはUSB 1.1で、対応OSはWindows XP/2000/Me/98。本体サイズ/重量は、MP55が幅458×奥行き523×高さ228mm/10.7kg、MP10は幅396×413×256mm/7.6kg。