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PIXUS 950i

【第22回】速くて美しい。まさに“買い”のひとこと

2002年10月25日 00時00分更新

文● 月刊アスキー編集部・吉川大郎

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創立25周年を記念してスタートした雑誌&WEBサイト連動企画「POWER PUSH」では、月刊アスキー編集部とASCII24編集部が選んだ“今一番ホットな製品”を紹介する。PC市場を最前線でウォッチする2編集部のイチオシアイテムを見逃すな!

キヤノン PIXUS 950i。

 キヤノンがこの秋に投入したバブルジェットプリンタの最上位機種が、この「PIXUS 950i」だ。5月に発表された『PIXUS F930』の後継機種にあたる(今回から写真画質を追求したFシリーズとテキスト印刷が高速なSシリーズの2系統が統合され、iシリーズとなっている)。

2plで解像度が倍増

 950iは写真画質を追求したFシリーズの後継機種であり、今回はさらに全弾2plを射出する「スーパーフォトノズル」を搭載して粒状感を排除し、写真の繊細さをいっそう追求した。また、解像度も4800dpi×1200dpiと、F930の2400dpi×1200dpiから大きく向上されている。もちろんフチなし印刷対応だ。実際に印字してみたところ、A4普通紙という最悪の条件であってもくっきりとした印象である。950iに同梱されているサンプル写真を印刷したのだが、パソコン上では気が付きにくい写真の細部が、4800dpiという解像度によってはっきりと見えてくるといったところだ。

印刷スピードも速い

 印刷スピードに関しては、印字モードを「はやい」に設定した場合で、カラー・モノクロともに7ppm。カラー印刷に関しては、6色ともに512ノズル、合計で3072本の「超マルチノズルヘッド」が、よりいっそうのスピードアップに繋がっている。モノクロ印刷に関してだが、オフィスで使用することを考えた場合、自席と離れている共用のレーザープリンタを使うよりも、机の脇にF930を設置して「はやい」モードで印刷するほうが、作業全体を考えた場合効率がよいかもしれない。「はやい」プラス「グレースケール」のモードでは黒が薄くなるが、部内で回覧する文書についてはこれでも問題ないだろう。逆に社外用文書の場合は印刷クオリティを上げればよい。もっとも、インクコストがモノクロで1.4円、カラーで13.2円なので、コストについては多少の覚悟が必要だ。

 スピードに関してもう1点。パソコンとのインターフェイスにUSB2.0を採用している点も見逃せない。本体側をUSB2.0対応にしたユーザーにとってはうれしいことだし、下位機種の850iはUSB1.1なのでシリーズ中の差別化ポイントでもある。

 普段は本体の性能ばかりに目が行きがちなプリンタだが、PIXUS付属のソフトウェアにも注目したい。やさしいビジュアルで直感的な操作が可能なドライバをはじめ、初心者向けのオンラインマニュアルも親切。こうした「やさしさ」は、スキルの高い読者にはあまり関係ないかもしれないが、家族に使わせる際には大助かりではないだろうか?

 標準小売価格が6万円弱と若干高めだが、実売で4万円とちょっとになっているので、その印字品質を考えるとお買い得な製品であるといえよう。

CD-Rラベル印刷時に装着するカートリッジ(標準添付)。このカートリッジにCD-Rをセットしたトレイを差し込んで印刷する。背面向かって右側に設置された2つのUSBコネクタ。上がUSB2.0(Hi-Speed)で、下がUSB1.1。6色独立インク。各カートリッジごとに取り替えることが可能なため、経済効率がよい。
SPEC
インク数 6色
解像度 4800×1200dpi
用紙サイズ A4~A5、レター、リーガル、洋形封筒4号/6号、はがき(官製はがき、インクジェット官製はがき、キヤノン純正はがき)
印字可能領域 完全フチなし印刷時以外は上端3mm、下端5mm、左右3.4mm
CDラベル印刷 可能(8cmメディア対応 画像加工ソフト付属)
印刷速度(カラー・モノクロ) 7ppm・7ppm
給紙可能枚数 普通紙:約150枚、官製はがき:40枚、BJ専用バナー紙:2~6枚
インターフェイス USB2.0(Hi-Speed)、USB1.1
インクコスト モノクロ1.4円、カラー13.2円
本体サイズ 418×274×159mm/約4.9kg

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