- デザイン性の高いコンパクトなボディは、収納状態では見た目にもかなり小さくなる。
- 高速な印刷速度も魅力だ。
- 突出したポイントがなく、欠点の少ないムラのなさが、かえって無個性な印象を与えてしまうのが、少々残念(贅沢?)。
●【CD-R印刷カートリッジを装着するだけ】 カートリッジを前面から差し込み、スライドノブで固定するだけ。専用トレイは差し込むだけで芯出しがされる。 |
2001年から「PIXUS」ブランドに一新されたキヤノンのインクジェットプリンタの最上位機種が「PIXUS 950i」だ。
近年の写真画質競争に対応すべくインク滴は全弾2ピコリットル。インクは、CMYKの基本4色にフォトマゼンタ、フォトシアンを足した6色だ。このインクカートリッジは、透明ケースなので残量が一目で確認できるのがいい。インク数こそエプソンに負けるが、ノズル数は各色で512ノズルと強力で、この性能が高速な印刷速度にも寄与している。昨年来、印刷速度の速さで知られるPIXUSだが、今回はUSB 1.1に加えてUSB 2.0(ハイスピード)の2ポート構成になったことでスループットも向上している(速度比較グラフ参照)。さらに、高速なのにほとんど異音のない静粛な動作音はカタログや店頭でも気がつきにくい点だが、高く評価したいポイントだ。
●【USBデュアルポート】 上段が最大480Mbpsを実現するUSB 2.0(ハイスピード)ポート、下段がUSB 1.1ポートになっている。 | ●【給排紙のトレイはフタにもなる】 トレイを折り畳むとほぼ真四角なデザインになる。給紙トレイにたまりがちなホコリを防ぐことで給紙エラーを減らせるのはメリットだ。 |
また、2001年の同等機種「BJ F930」にはなかったCD-R印刷機能が搭載された。フロントローディング方式のカセットをワンタッチで装着し、その後トレイを挿入するだけという、エプソンと並ぶ操作の簡単さが魅力になっている。
デザイン面にも配慮がある。本体側にすっきりと収納できるトレイは、ほこりなどのゴミ対策も兼ねていて、折り畳むととてもコンパクトになり設置場所にも悩まない。
●【PIXUSの512ノズルが威力を発揮!】 フチありは3008×2000ピクセルの画像を300dpiで、フチなしは2806×1984ピクセルの画像を240dpiで印刷。いずれも最高の印刷品質を選択。フチありではPIXUS 950iが圧勝。フチなしではいい勝負だが、エプソンのフチなし印刷時の解像度はフチありの半分に落ちている。 |
これまでも忠実な色再現に重きが置かれていたが、PIXUS 950iで画質はさらに階調表現が豊かになった。他社と比較しても弱点が少なく、総合的な使い勝手のよさが魅力の筆者お勧めのプリンタだ。
PIXUS 950iの主なスペック | |
製品名 | PIXUS 950i |
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印刷解像度 | 4800×1200dpi |
インク数 | 6色(C、M、Y、BK、PC、PM) |
ノズル数 | 各色512ノズル |
給紙容量 | A4最大150枚(64kg紙)、はがき最大40枚 |
対応用紙サイズ | L~A4サイズ |
インターフェイス | USB×2(2.0 ハイスピード/1.1各1ずつ) |
印刷速度 | 7ppm(モノクロ/カラーとも、印字モード「はやい」でのキヤノン調べ) |
サイズ | 418(W)×274(D)×160(H)mm |
重量 | 約5.0kg |