「hp pavilion 2000」シリーズは、日本HPが個人向けに販売している現在唯一のPCである。第5世代の「hp pavilion 2450/2400」は、Pentium 4を搭載した拡張性重視のスリムデスクトップPCだ。
拡張性と静穏性を重視
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写真1 拡張性の高さと内部アクセスの容易さがpavilionシリーズの特徴のひとつ。HDDの交換も簡単に行える。 |
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写真2 交換可能なフロントパネルもpavilion 2000シリーズの特徴のひとつだ。直販Webサイトのhp e-select(http://www.hpeselect.com/)などで購入できる。 |
マザーボードはNorthwoodコアのPentium 4に対応できる設計で、メーカーサポート外となるもののCPUやHDD、ビデオカードなどをアップグレードしながら長期的に使っていくことができる。インターフェイスに関しても、前面にUSB×2、IEEE1394(4ピン)、シリアル、サウンド入出力、TypeII×2のPCカードスロットなど主要なポートを装備し、S/PDIF光デジタルオーディオ出力やDVI-I、モデム、Ethernetなど、それ以外のポートを背面に用意した充実した構成だ(写真3)。
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写真3 前面にUSB×2、IEEE1394、シリアルサウンド入出力など主要なポートを装備する。PCカードスロットはTypeIIを2基備える。 |
一見、可もなく不可もない平凡なマシンに思える本機だが、目立たない部分に配慮が加えられているのはHPらしさと言える。その端的な表れが、静穏性と独自のリカバリシステムだ。
本機の動作音は一般的に図書館並みの静かさと言われる約33dB。CPUクーラーや電源ファンの駆動音は、かなり低く抑えられており、ほかのマシンや空調の音が常に鳴っている編集部内では、起動時やHDDへのアクセス時を除けば、ほとんど動作音を感じない。深夜の家庭などでも、それほど気にせずに使用できるはずだ。
同じスペック値の企業向けマシン「hp e-pc 42」に比べると、HDD(「Maxtor 4D0808H4」)の動作音が若干目立つようにも感じたが、これは単純な音の大小ではなく、高周波のうなりが聞こえるためだ。とはいえ、その差は意識して聞けば感じる程度とごくわずかである。
使いやすさを高めるもうひとつの特徴として、システム修復用のユーティリティを独自に用意している点が挙げられる。リカバリ方法はシステム全体を出荷状態に直す「hp system recovery」と、アプリケーション/ドライバを個別に選択して再インストールできる「hp application recovery」の2種類。ともにHDD内に用意された専用領域からデータを読み出すため、CD-ROMなどの挿入なしに自動的かつ容易にシステムを復旧できる。
hp pavilion 2450は拡張性の高さと、家庭で使用する際に求められる静穏性という2つの特徴を兼ね備えた省スペースデスクトップである。購入できるのがWeb直販と一部ショップに限られている点と、本体のみで19万円弱という若干高めの価格設定がデメリットだが、長く使っていく上で必要なポイントを備えたバランスの取れた1台と言える。
hp pavilion 2450の主なスペック | |
製品名 | hp pavilion 2450 |
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CPU | Pentium 4-1.8GHz |
メモリ | 256MB |
HDD | 80GB |
CD-RW&DVD | R8倍速/RW8倍速/DVD8倍速/CD32倍速 |
通信 | モデム&LAN |
OS | Windows XP Home Edition |
モニタ | オプション |
Officeアプリ | Office XP Personal |
