Microsoft Producer for PowerPoint 2002
Microsoft Producer for PowerPoint 2002
2002年02月27日 00時00分更新
タイムラインにはビデオの音とは別に追加のオーディオトラックがあるので、吹き替えや音楽のミックスなども可能。ビデオがプレゼンのところどころで再生されるなら、再生されていない間真っ黒になるより何か静止画を挿入しておくほうがいいだろう。 |
静止画や動画の編集や効果の付加は、加工したいクリップをタイムライン上でドラッグしたり、効果のアイコンをクリップにドロップするだけで、自動的にプレビューに反映される。ワイプのような2つの映像の切り替え効果、フェードイン/フェードアウトやモザイクなどの特殊効果を個別にかけても、レンダリングはほとんど時間をかけずに処理されるので、すぐプレビューしてみて、納得するまで容易に再調整できる。
もちろん、ビデオタイムラインに静止画だけを並べれば、デジカメやDVで撮影した静止画だけを連続表示するように並べて、スライドショーを作るといった使い方も可能だ。ただし、Producerはビデオ編集ソフトではないので、編集後テープなどに書き戻したり、WMV以外の映像フォーマットに変換する機能は持たない。
「同期ウィザード」でビデオとスライドのタイミングを合わせる。もちろん手作業でも素材を移動したり前後を入れ替えたりできる。 |
コンテンツの「発行」は
CDからネットまでマルチに対応
できあがったコンテンツは「発行ウィザード」を使って「発行」することで、オンラインプレゼンテーションとして完成となる。発行する先は、CD-R/RWメディアなどに焼いて配布するための「マイ コンピュータ」、イントラネットなどの共有スペースからの参照用である「マイ ネットワーク」、そしてIISを使って外部にも公開できる「Webサーバ」の3種類から選択できる。
「発行ウィザード」。マイ コンピュータへの発行時には、CDの自動再生用ファイルも作成されるので、そのまま丸ごとRやRWに書き込んでしまっていい。 |
発行する場所や扉(導入ページ)、コンテンツの再生品質を指定すると、ビデオ/オーディオ素材は指定ビットレートのWMVクリップに変換(再エンコード)される。ビデオ/オーディオの配信は、他のファイルと別にWindows Mediaサーバを発行先に指定できる。
IE 5.5とWMP 7.1で作成したクリップを再生。従来、SMILを直接コーディングするか高価なオーサリングツールを使うしかなかった同期マルチメディアコンテンツが、Office XPユーザーなら誰でも作成できるようになった。 |
操作面でも、ビデオ用トラックが1本しかないため、切り替え効果の調整などの際、いちいちプレビューを見ないと効果が分かりにくい、タイムライン上でクリップを手作業で移動したいとき、配置された時間表示が非常に分かりにくい、といった不満は残る。専用のビデオ編集ソフト並とは言わないが、ビデオトラックを2つにするなどの改善を望みたい。また、現状では裸のHTMLファイルしか取り込めないため、取り込んだHTMLから画像などへのリンクを張り直さなければならない場合がある。せめてIEのWebアーカイブ(MHTファイル)をサポートしていただきたい。
もうひとつ、PowerPoint 2002専用という点は非常に残念だ。Microsoft社として現在販売しているOffice XPを重視するのは理解できるが、(この不況でアップグレードするのが厳しい昨今なので)まだ多数存在するOffice 2000の企業ユーザーにも配慮してほしいところだ。
Microsoft Producer for PowerPoint 2002の主なスペック | |
製品名 | Microsoft Producer for PowerPoint 2002 |
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対応OS | Windows 2000+SP1以上/XP |
CPU | PentiumII-400MHz以上 |
HDD | 2GB以上(PowerPoint 2002が必要) |