ワークシート、表枠など
従来機能の使い勝手も改善
同じ文書中の2枚のワークシートを左右に並べて表示。一見普通の並列ウィンドウ表示に見えるが、下のシートタブがひとつの文書であることを示している。 |
また、ワークシートの1枚を背景シートとして透過、重ね合わせることが可能だ。例えば、背景シートに共通する罫線を設定しておけば、個々のワークシートにいちいち罫線を引かなくても同じフォーマットの罫線付文書を作成できる、という具合だ。
表枠作成ツール。セルの幅なども文書中に反映される。一太郎では罫線ベースの表作成機能を使い、そこに表計算ソフトのデータを貼り付けることも可能。 |
そのほか、文書を外部に公開するときに伏せておきたい情報をあからじめ指定しておき、実際の公開時にはマスキングを実行するだけで塗りつぶすことができる「マスキング」機能や、一太郎文書に貼り付けた画像を自由に回転・反転させられるなど、細かな機能の改善もはかられている。
作業の効率をアップする新機能
一太郎プロンプト。これを覚えておけば、少なくとも一太郎上で文字列操作や関数演算など、一通りの作業ができるようになる。 |
そこで用意された新機能が「一太郎プロンプト」だ。カーソル位置から「Ctrl+スペース」キーを押すことで入力ウィンドウが起動され、すぐ下に開くコマンドヘルプを参照しながらスクリプトを入力し、キーやツールボックス、ライブラリに登録して実行できる。
環境ファイルのエクスポート設定ダイアログ。具体的にどのあたりの設定をファイルに出力するか指定できる。 |
一太郎12ユーザー向けに無償提供されるインターネットディスクは50MB。インターネットディスク自体の使い勝手も向上しており、ローカルHDDのフォルダと同期させる使い方に加え、インターネットディスク上のファイルをWebブラウザで直接操作できるようになった。携帯電話から直接、アップしてあるファイルやフォルダのURLをメールで送信することも可能だ。PCのない外出先でも、相手に携帯でURLを知らせておけばファイルを渡す手配ができる。
冒頭に書いたように、一太郎が進んでいるのはもはや「最強のワープロ」への道ではない。むしろ「最強の知的生産環境」に勝機を見いだそうとしているようだ。そして、それはユーザーにとっても好ましい方向性であるように思われる。
一太郎12の主なスペック | |
製品名 | 一太郎12 |
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対応OS | Windows 98/Me/NT 4.0+SP6a/2000+SP2/XP |
HDD | 145MB以上 |
価格 | 2万円(製品版)、9800円(キャンペーン版、12万本限定)、8000円(バージョンアップ版/キャンパスキット) |