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レッドバックネットワークス、キャリアー向けのルーター『SmartEdge 800 ルータ』を発表

2001年11月06日 00時47分更新

文● 編集部 中西祥智

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レッドバックネットワークス(株)は5日、記者発表会を開催し、キャリアー向けのルーター『SmartEdge 800 ルータ』を発表した。すでに9月30日に出荷を開始しているという。

『SmartEdge 800 ルータ』
『SmartEdge 800 ルータ』

同社の親会社である、米レッドバックネットワークス(Redback Networks)社のSmartEdgeプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのサイモン・ウィリアムズ(Simon Williams)氏が、製品について説明した。

米レッドバックネットワークスのサイモン・ウィリアムズSmartEdgeプロダクトマネジメント担当バイスプレジデント
米レッドバックネットワークスのサイモン・ウィリアムズSmartEdgeプロダクトマネジメント担当バイスプレジデント

SmartEdge 800 ルータは、“IP エッジ・アグリゲーション”と同社が呼ぶ、インターネットとメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)との間のルーティングなどを行なうことを目的に、同社が2年間をかけて開発した。スループットは最大60Gbps。専用線やATM、EthernetによるMANを、SmartEdge 800 ルータで集約(アグリゲーション)して、インターネットのバックボーン回線へと接続する。

“IP エッジ・アグリゲーション”
“IP エッジ・アグリゲーション”メトロポリタンエリアネットワークの端にあって、IPネットワークと接続する

ウィリアムズ氏は、シスコシステムズ(株)やジュニパーネットワークス(株)といった競合他社の製品との違いについて、SmartEdge 800 ルータには「競合他社が満たしていない、3つの要件」があると説明した。1つ目の要件は、高い可用性。同氏は「どのような問題が生じても、NOC(Network Operation Center)は絶対にダウンしない」と強調した。SmartEdge 800 ルータのハードおよびソフトの双方とも、パケットのフォワーディング(転送)を中断することなく、アップグレードできるように設計されているという。

ソフトウェア(SmartEdge OS)は、BGPやOSPF、RIPといった経路情報をやり取りするプロトコルのそれぞれが、別のプロセスとして機能しており、ひとつのプロセスがダウンしても他のプロセスに影響を及ぼすことはない。またハード面でも、“ライン・カード”というモジュール化されたインターフェースを最大12枚搭載可能で、スイッチ機能は各ラインカードに搭載しているため、1枚のラインカードの障害がほかのカードに及ぶことはない。

ウィリアムズ氏は、その他の2つの要件として、高いポート密度とエネルギー効率によって、小さな設置面積および低消費電力で大きな処理能力を発揮することと、将来の新しいIPサービスにも対応できる柔軟性を挙げた。SmartEdge 800 ルータの本体サイズは幅44.5×奥行き40×高さ40cmで、完全装備時の重量は約40.8kg。その筐体に、DS1(T1:通信速度が1.5Mbpsの専用線)ポートであれば、最大4032ポート実装することができる。

国内での販売は、(株)NTTPCコミュニケーションズなどの販売代理店5社が行なう。価格はオープンプライスで、米国での最も基本的な構成での価格は、17万5000ドル(約2100万円)から20万ドル(約2400万円)となっている。

流博昭代表取締役社長
流博昭代表取締役社長

レッドバックネットワークスの流博昭代表取締役社長は、「SmartEdge 800 ルータがMANの中核製品」であり、今後国内販売を大幅に強化し、2002年度(同社の会計年度は1月~12月)は2001年度の2~3倍の、約20億円の売り上げを見込んでいるという。

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