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未来の世界のネコ型ロボット登場!!――オムロン、ネコ型ペットロボット『ネコロ』発表

2001年10月16日 21時26分更新

文● 編集部 中西祥智

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オムロン(株)は16日、ネコ型コミュニケーションロボット『ネコロ(NeCoRo:EPA-R01)』を発表した。11月20日に5000台限定で発売し、価格は18万5000円。なお、17日より東京、大阪、京都など7店舗の高島屋で、11月3日より電話とネコロのウェブサイトでの予約受け付けを開始する。

ネコ型コミュニケーションロボット『ネコロ』
ネコ型コミュニケーションロボット『ネコロ』

ネコロは、表面をアクリル製の人工毛皮で覆った、外見は実物のネコそっくりのロボット。カラーリングはグレーとブラウンの2色で、“アメリカンショートヘアー”をモデルにした。オムロン独自の感情生成モデル“MaC(Mind and Consciousness)”により、外界からのインプットに対して満足や怒り、不安などの感情を表現するという。

従来、同社が旧通商産業省工業技術院(現独立行政法人産業技術総合研究所)と共同開発し、何度か参考出展したネコ型ロボット『タマ』は、本物のネコというよりはネコのぬいぐるみのような外観だった。しかし、今回のネコロは、より実物のネコに近い形になっている。

同日の記者発表会で、執行役員副社長兼事業開発本部長の増田英樹氏は、ネコロを「本日、私たちに新しい家族が誕生しました」と紹介した。増田氏の説明によると、額やあごを撫でられると喜び、叩かれると怒り、大きな音がするとびっくりするなどの感情表現をするという。喜んでいるときには、目を細めたり、のどをごろごろ鳴らす音を出したりする。怒りを表現する時には、尻尾を立てたり、「シャーッ」という泣き声を出したり、「ネコパンチ」のように足をばたつかせたりするという。

執行役員副社長兼事業開発本部長の増田英樹氏
執行役員副社長兼事業開発本部長の増田英樹氏「名前を呼ばれても、反応しない身勝手さも持っています。ネコだから」

また、名前を繰り返し呼ぶと、それを自分の名前と認識して振り向くようになる。ネコジャラシ状のものにも反応する。もっとも、増田氏によると「名前を呼ばれても反応しない身勝手さも持っている。ネコだから」とのこと。

モデルさんに抱かれて登場したネコロ
モデルさんに抱かれて登場したネコロ。気持ちよさそうにずっと目を閉じていた

ネコロには、4本の足にそれぞれ2自由度、尻尾が2自由度、首も2自由度、そのほかにまぶたや耳、口が稼動し、合計で15の駆動部がある。数十の動作パターンを記憶しているという。額とあご、背中、耳の後ろに触覚センサーを、耳には聴覚センサーを、口にはスピーカー、鼻の穴の片方にカメラ、加速度センサー、そして腹部にニッケル水素バッテリーを搭載する。また、ネコの鳴き声を48種類、発声できる。

また、ネコロは暗くなると自動的に眠くなったような動きになり、目を閉じてしまう。さらに学習・成長機能によって、飼い主次第で、さまざまな性格に成長するという。

ネコロの顔アップ
ネコロの顔アップ。向かって左の鼻の穴の中にカメラがある。こうして見ると、本物のネコと見間違えてもおかしくないくらいリアルだ

ただし、プロセッサーやメモリーなどの細かい仕様や、搭載しているOSなどについては、現時点では公表していない。本体サイズは幅260×奥行き160×高さ320mmで(尻尾を除く)、重さは約1.6kg。連続動作時間は約1.5時間だが、しばらく動作させないと省電力モードに切り替わるため、若干バッテリー駆動時間は延びるという。

オムロンでは現在のところ、ネコロに無線を搭載して本体を遠隔操作することや、内蔵カメラの映像を伝送することなどは考えていないという。

ネコジャラシとたわむれるネコロ
発表会で流された、ネコジャラシとたわむれるネコロの映像。ネコジャラシに興味を持つようにプログラムされているということは、マタタビにも反応するのだろうか

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