それでは、初のKT266Aマザーボードである2製品を見ていこう。
「EP-8KHA+」はオーバークロック機能テンコ盛りで初登場
EP-8KHA+は、KT266マザーボードである従来製品「EP-8KHA」と外観はほとんど同じ。拡張スロットがAGP×1、PCI×6でDIMMスロットが3本であることは言うに及ばず、細かなチップの配置までそっくりだ。North Bridgeの脇にある型番のシルク印刷を見なければ区別できないほどで、これがV-MAPの効果なのかもしれない。
気になるオーバークロック機能もEP-8KHAと同じく、非常に豊富だ。FSBは100~200MHzを1MHz刻みで設定でき、倍率は5.5~14倍を0.5倍刻みで設定可能。VCoreはCPUデフォルトに対し-0.100~+0.100Vの範囲を0.025V刻みで9通りの中から設定でき、VIOはデフォルトから+0.70Vまで0.10V刻みで設定できる。Athlon XPでオーバークロック動作を楽しみたい、なんていう人には最良の選択肢になりそうだ。価格はコムサテライト3号店で1万5600円。
ATX電源から供給される+5VからPWM素子の信号に応じて適切なコア電圧に調節する「MOS-FET」を基板裏に3つ搭載するあたりも従来製品そっくりだ |
手堅い作りの「GA-7VTXE」
来週には上位モデルも登場
対して、従来製品「GA-7VTX」とレイアウトが異なる新型の基板を採用している「GA-7VTXE」は、手堅い作りが印象的な製品だ。Gigabyte独自のBIOS保護機構「DualBIOS」を装備し、同時にBIOS上でのFSB設定(100~161MHz)が可能ではあるものの、倍率設定用のディップスイッチが省かれており、より安定動作を求める人向けのマザーボードであると言えるだろう。なお、メモリはアンバッファードDDR SDRAMで最高3GB搭載可能。アンバッファードDDR SDRAMで最高3GB搭載できるマザーボードは極めて貴重と言えるだろう。
GA-7VTXに搭載されていたチップクーラーは今回ヒートシンクになっている。VT8366の強烈な発熱がVT8366Aで改善されたとは思えないので、ユーザー側でなんらかの対策を講じる必要があるかもしれない |
価格はコムサテライト2号店で1万3780円、BLESS 秋葉原本店で1万4800円、コムサテライト3号店で1万4980円。PCiN秋葉原は週末に入荷予定だという。ちなみに来週登場予定となっている上位モデル「GA-7VTXH」では、この倍率設定用ディップスイッチや、Realtek製のネットワークコントローラ、Creative製のサウンドチップを搭載。またFSBは最高233MHzまで設定できるほか、VCoreも設定可能なようだ。
来週にはMSIからUSB2.0コントローラ搭載製品が登場予定
両製品とも1万円台半ばという安価な価格設定のため、パフォーマンスにまつわる良い噂とあいまって人気となるのは間違いない。入荷しているショップの数が少ないため、今すぐ欲しいという人は急いだ方がいいかもしれない。
一方、そんな先行する2製品を追うようにUSB2.0コントローラ搭載のKT266Aマザーボード「K7T266 Pro2-RU」が登場する見込み。詳細は不明ながら、初のUSB2.0コントローラオンボード製品となるのは間違いなさそうだ。USB2.0に魅力を感じるなら、こちらを待ってみるのも手ではあるだろう。
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