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『Linux MLD mini 1.0』ファーストインプレッション

2001年08月05日 16時05分更新

文● 阿蘇直樹

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『Linux MLD mini 1.0』(以下、MLD mini)が7月24日に発売された。これまでの「Linux MLD」シリーズ同様、Windowsが動作しているPC上にそのまま導入可能だ。MLD miniは、配布時のファイルサイズが40MB、インストール後のサイズは120MBとコンパクトなものになっている。日刊アスキー Linuxでは、MLD miniを実際にWindows Meが動作するPCにインストールして動作を確かめてみた。

概要

MLD miniは、『Linux MLD 5』と同様にFATパーテーションだけでなく、NTFSへのインストールにも対応しており、Windows NTやWindows 2000でFATパーテーションがない場合でもインストールできるようになった。また、「fb」を採用することで、横長の液晶ディスプレイを搭載したノートPCなどでもX Windowを動作させることが可能になっている。ほかにも、USBストレージのサポートの強化や高速化が図られた。主な特徴は以下のとおり。

  • カーネル 2.4.3-ac6にloopデバイス、vesaモードチェックなどの機能を搭載
  • glibc 2.2
  • XFree86 4.0.3
  • blackbox(ウィンドウマネージャ)
  • w3m(Webブラウザ)
  • mutt(メールソフト)

動作環境は以下のとおり。

  • CPU……Pentium以上
  • HDD……120MB以上
  • メモリ……32MB以上

システム自体が、厳選された“軽い”ソフトで構成されているため、上記のようなハードウェア環境でも十分に使用することができる。また、必要なアプリケーションを導入すれば、オリジナルのシステムを構築することも容易だ。メディアラボ(株)では、MLD miniに簡単にインストールできるアプリケーションCDの販売を予定しており、これを使用すれば最新のアプリケーションを安定した環境で用いることができる。

販売はオンライン販売のみとなる。ダウンロードはメディアラボ(株)のFTPサイトから。価格は3000円。インストール後14日以内に、所定のメールを送信して、ユーザー登録を行なわなければならない。

インストール

「超簡単全自動インストール」(メディアラボ(株)のWebサイトより)というだけあって、インストールはきわめて容易に進められる。CD-ROMからのインストールなら、これまでWindowsを使っていた人なら、まず迷うことはないだろう。FTPからダウンロードしてきた場合でも、自己解凍ファイルを展開して、自動生成されたフォルダの中の「SETUP.EXE」を実行すればよい。

今回はCD-ROMからのインストールなので、ほとんど何もしなくてよかった。「SETUP.EXE」をダブルクリックしたら、作業の半分は終わったと考えてもいいほどだろう。
次に、インストール先のディレクトリと、Linuxに割り当てるディスク容量を聞いてくる。HDDの空きが500MB以上あれば、デフォルトのまま「OK」を押して先に進んで問題ない。
ファイルのコピーが終了すると、ブートフロッピーを作るかどうか聞いてくる。ブートフロッピーからの起動がもっとも確実なので、できるだけ作っておきたい。

起動の際は、Windowsを終了し、インストールの際に作ったブートフロッピーを挿入して電源を入れればよい。Windows 2000の場合、NTloaderを書き換えるので、そこから「Linux」を選んで起動することも可能。また、Windows 95/98では、MS-DOSモードで起動して、「\miniload\linux」として起動することも可能だ。Windows Meの場合はDOSモードでは起動できないので、ブートフロッピーから起動することになる。

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