Q:プリンタに出力したいのですが?
A:TurboLinux、Vine Linuxなど、ディストリビューションによっては、インストール時にプリンタの設定ができるものがあります。
Red Hat LinuxやLASER5 Linuxでは、GNOMEのメニューからコントロールパネルを開き、Printtoolを使用して、プリンタの設定を行うことができます(画面6)。
パラレルポートに接続したローカルプリンタや、LANで接続されたネットワークプリンタはもちろんのこと、Windowsマシンで共有プリンタに設定したプリンタにもSMBプロトコルでプリントアウトすることができます。
画面6 Red Hat系のディストリビューションに採用されているPrinttool。プリンタの設定をGUIで行うことができます。左上の画面のTestsメニューから「Print Postscript test page」を実行してテストページが正しく印刷ができれば設定は完了です。 |
Q:CD-R/RWドライブにデータをバックアップするには?
A:LinuxでCD-R/RWにデータを書き込む手順は、大きく3つの手順に分けることができます。まず、適当なディレクトリにCD-R/RWへ書き込むためのファイルを全部コピーしておきます。次に、mkisofsコマンドで、先ほど用意したディレクトリから、ハードディスク上に仮想ファイルシステムのイメージを作成します。念のため、そのファイルシステムをマウントして、内容を確認しておくとよいでしょう。最後に、そのファイルシステムのイメージを、cdrecordコマンドでCD-R/RWに書き込みます。
コマンドラインでは操作が面倒だという人は、X Window System上で動作するX-CD-Roastを使うとGUIで操作することができます。X-CD-Roastは内部でmkisofsやcdrecordを呼び出しています。
詳しい情報は、CD-Writing HOWTO(http://www.linux.or.j p /JF/JFdocs/CD-Writing-HOWTO.html)をご覧ください。
Q:UltraDMA/66対応のハードディスクは使えますか?
A:現在のディストリビューションに使われているカーネル2.2では、UltraDMA/66はサポートされていません。UltraDMA/33で使うことをお勧めします。
しかし、どうしてもというのでしたら開発版カーネル2.3ではサポートされていますし、カーネル2.2でもパッチを当てることで、UltraDMA/66も使うことが可能になっています。カーネルの再構築が必要ですから、ある程度知識と経験がないと大変な作業です。具体的なインストールの方法は、今月号131ページからの記事「高速ハードディスクをLinuxで使いこなす」を参考にしてください。
Q:ハードディスクのアクセスが遅いような気がします。
A:IDEハードディスクのアクセス設定が、PIO転送になっている場合があります。ハードディスクとマザーボードがDMA転送に対応しているのなら、DMA転送に設定することで高速にアクセスできる可能性があります。
dmesgコマンドで、Linux起動時のメッセージを見てみましょう。リスト2のような部分が見つけられたら、「BIOS settings」の右側にある「hda:pio」の部分に注目します。この場合、PIO転送になっています。もし「hda:DMA」になっていたならDMA転送になっています。なおhdaはドライブ名で、複数のドライブがついているならhdbやhdcのところも見ます。
PIIX3: IDE controller on PCI bus 00 dev 39 PIIX3: not 100% native mode: will probe irqs later ide0: BM-DMA at 0xffa0-0xffa7, BIOS setting: hda:pio, hdb:pio ide1: BM-DMA at 0xffa8-0xffaf, BIOS setting: hdc:pio, hdb:pio hda: IBM-DTTA-350640, ATA DISK drive hdc: FX120T, ATAPI CDROM drive
リスト2 Linux起動時のハードディスク認識部分のメッセージをdmsgで見る
または、下記のように行って、「using_dma = 0 (off)」と表示されたらDMA転送は使われていないことがわかります。
# hdparm -t -d /dev/hda
もし、DMAがオフの場合には、
# hdparm -t -d 1 /dev/hda
とDMAをオンにテストしてみます。エラーが出力されずにテスト時間が速くなったなら、/etc/rc.d/rc.localの最下行に、「hdparm -d 1」を加えてブート時に設定するように変更します。
Q:64Mバイト以上のメモリが認識されません。
A:Linuxのカーネルが2.0.35以前のバージョンの場合は、64Mバイト以上のメモリを自動的に認識しません。その場合は、ブート時にカーネルにオプションをつけることでメモリの容量を指定することができます。たとえば、128Mバイトのメモリを指定するにはLILOと表示された時点で、
LILO: linux mem=0x8000000
または、
LILO: linux mem=128M
というように指定します。
毎回ブート時に指定するのは面倒なので、通常は/etc/lilo.confにオプションを書いて、liloを設定しておくほうがよいでしょう(リスト3)。lilo.confを書き換えたら忘れずに、
# /sbin/lilo
と行って、ブートセクタのliloに反映させます。これで次回のブート時から新しい設定になります。なお、起動後に認識されたメモリ容量を表示するには、freeコマンドを使います(リスト4)。
リスト3 メモリ容量128Mバイトに設定する場合の/etc/lilo.confの例 |
#free total used free shared bffers cached Mem: 128076 72972 55104 29896 5812 36508 -/+ buffers/cache: 30652 97424 Swap: 128484 0 128484
リスト4 メモリ、スワップの使用量はfreeコマンドで調べることができる
Q:SCSIカードはなにが使えますか?
A:SCSIホストアダプタは、業界標準ともいえるアダプテック社をはじめとして多くのメーカーの製品に対応しています。有力なディストリビューションのWebサイトには、そのディストリビューションが対応しているSCSIホストアダプタのリストが掲載されています。
なお、Linuxへの対応は、ハードウェアメーカーが保証やサポートを行うことはほとんどありません。しかし、Webページに動作確認情報を掲載したり、FTPサイトでLinux用ドライバを提供しているメーカーもありますので、製造メーカーのWebサイトを探してみてください。