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IIJ、企業のIPv6化をサポートする“IPv6ソリューションサービス”を開始

2001年06月20日 22時08分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)インターネットイニシアティブ(IIJ)は20日、都内で記者発表会を開催し、顧客企業の“IPv6”の立ち上げを支援する“IPv6ソリューションサービス”を7月に開始すると発表した。

発表を行なう鈴木幸一代表取締役社長ら
(左から)技術本部ネットワーク技術部次長の石田潔氏、企画本部技術企画部部長の三膳孝通氏、取締役マーケティング本部長の保条英司氏、代表取締役社長の鈴木幸一氏、技術本部ネットワーク技術部部長の浅羽登志也氏、IIJ技術研究所の山本和彦氏

IPv6(IP version 6)は、現在インターネットで使用されているIPv4の次世代バージョンとして、IETF(Internet Engineering Task Force)のIPNG(IP Next Generation)ワークグループで研究開発と標準化が進められているプロトコル。IPv4のアドレス空間が32bitであり232個(およそ40億個)で、将来のIP機器の増加に耐えられないとされるのに対して、IPv6ではアドレス空間が128bitに拡張されており、2128と、ほぼ無限(※1)といってよい数になっている。IPv6ではアドレス空間以外に、ヘッダーの簡素化やルーティング処理の高速化、セキュリティー機能のための拡張が行なわれる。

※1 天文学的に巨大な数字であり、イメージするのは難しい。IIJ技術研究所の山本和彦氏は「IPv4のアドレス空間を1mmとすると、IPv6のアドレス空間は銀河系の直径の80倍にあたる」と説明した。

このIPv6ソリューションサービスでIIJは、IPv6システムやネットワーク、認証、セキュリティーに関するコンサルティング、IPv6ネットワークシステムの総合的な構築と運用管理、IPv6関連製品の共同開発などを提供し、IPv6市場の早期の立ち上げを支援するとしている。

IIJは'98年8月に世界に先駆けてIPv6接続サービスを開始し、現在国内では東京、大阪、名古屋、福岡をIPv6ネイティブの専用線で結ぶバックボーンを提供しているほか、日米間でもIPv4のトンネリングサービスによってIPv6サービスを提供しているという。この5月にはコンテンツ事業者向けにIPv6データセンターサービスを開始、6月19日にはIPv6対応ルーター『SEIL(ザイル) T1』を発表するなど、技術・運用ノウハウを蓄積してきた。この秋にはIPv6の本格的利用に向けて、IPv6/v4のどちらでも接続できる“デュアルスタックサービスを提供する予定。

IIJが提供するIPv6のバックボーンネットワーク
IIJが提供するIPv6のバックボーンネットワーク

IIJによると、IPv6のサービスや実装では日本が世界をリードしており、“KAME Project”、“USAGI Project”、“TAHI Project”といった、IPv6を実装するためのプログラムでは日本で作成されたものが世界標準になっているという。また、森前首相が所信表明で「国内のネットワークのIPv6化を進める」と発言したが政府レベルでこうした姿勢を取っているところはめずらしく、この発言がEUに影響を与え、EUがIPv6の推進に傾くなど、IPv6は日本がインターネットの標準化に貢献できるものであるという。

IIJが19日に発表し、7月に発売予定のIPv6対応ルーター『SEIL T1』
IIJが19日に発表し、7月に発売予定のIPv6対応ルーター『SEIL T1』
SEIL T1にパソコンでアクセスしているときの、パケットのアドレス部分を表示したところ
SEIL T1にパソコンでアクセスしているときの、パケットのアドレス部分を表示したところ。“2001:240:ffff:……”などとなっているのがIPv6のアドレス

現在同社のIPv6ネットワークサービスの顧客としては、大学、研究機関、システムインテグレーター、通信事業者、製造業などがいるが、その中の1社である(株)野村総合研究所では、社内の基幹ネットワークをIPv6化しようとしているなど、着実にIPv6化が浸透しつつあるという。IIJではこのソリューションサービスによって、国内企業のIPv6を一層推し進めたい考えだ。

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