ソニー(株)は14日、メモリースティック拡張モジュール(仮称)のプロトタイプ3機種(カメラモジュール、GPSモジュール、指紋照合モジュール)を開発し、13日より米国ラスベガスで開催されている展示会“COMDEX/Fall 2000”に参考出展したと発表した。
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展示された拡張モジュールのプロトタイプ |
メモリースティック拡張モジュールは、メモリースティックの形状・端子・基本仕様をベースに、独自の高密度実装技術を用いて開発したもの。拡張モジュールに対応した携帯情報端末やパソコン、携帯電話などのメモリースティックスロットに差し込むことにより、ハードウェア機能を拡張できる。拡張モジュールの第1弾として開発した、カメラモジュール、GPSモジュール、指紋照合モジュールは、2001年に商品化を予定している。
カメラモジュールは、10万画素CMOSイメージセンサーを搭載しており、拡張モジュール対応機器と組み合わせることで、デジタルカメラ機能を追加する。拡張モジュール対応の携帯情報端末やパソコンと組み合わせた場合、画像表示ソフトを用いることで、簡単に静止画像の撮影や再生が可能という。サイズは幅24×奥行き77×高さ15mmで、重さは12.5g。画像センサーは10万画素のCMOSイメージセンサーで、画像サイズはCIF(332×288ドット)。
GPSモジュールは、拡張モジュール対応機器と組み合わせることで、携帯型GPS機能を実現する。搭載している超小型アンテナがGPS衛星からの電波を受信し、ユーザーの緯度/経度位置情報を測定する。サイズは幅31×奥行き112×高さ11.5mmで、重さは29g。信号受信フォーマットは16チャンネルパラレルレシーバー。
指紋照合モジュールは、登録されたユーザーの指紋を認識し、電子決済や保護情報へのアクセスを安全で確実な実行を可能にする。サイズは幅21.5×奥行き50×高さ2.8mmで、重さは4g。認識率は、本人拒否率が1%以下で、他人受け入れ率は0.1%以下。
ソニーは、現在Infostick(インフォスティック:ブルートゥースモジュール)やマイクロフォンモジュール、LANモジュールなど、さまざまな拡張モジュールの開発を進めているという。これらの拡張モジュールにより、メモリースティックを、現在の記録メディア用途を超えて、ネットワーク時代に必要なデジタルプラットフォームシステムへと広げていくとしている。
