凸版印刷(株)は、文化施設向け情報管理データベースシステムを開発した。これは、情報のデジタルデータ化と、ネットワークによる情報交換とを狙いとした“デジタルアーカイブ構想”を見据えて開発したもの。ネットワークによる情報交換を可能にする。この利点をアピールし、システムの拡販とデファクトスタンダード化を狙う。
図書館や博物館、教育機関などを当面の対象とする。将来は、企業が保有する“史料”もカバー範囲に含めるよう、応用、発展させる予定。まず、電子化が急がれている図書館への導入を目指す。現在、何館かと交渉中である。
凸版は、納入にあたってサーバー/クライアントシステムの導入、検索システムの構築と運用、コンサルティングを実施する。サーバー側ではUNIXワークステーションを用いてデータを蓄積、管理し、クライアント側ではWindowsパソコンと専用バーコードリーダーを利用してデータを検索する。
書籍には、ITFコードに準拠した、今までの約20分の1の面積というマイクロバーコードのシール(最小で2×10mm)を貼り付ける。データベースのシステムには、書籍などがある場所や表紙、目次などを取り込む。書籍などがどこにあるのかをモニター上で画像により表示、確認できる。
検索は、バーコードが収められた紙の目録と、キーボード入力とで実施する。バーコードリーダーはワイヤレスで、バーコードの情報を3000件まで蓄積できる。パソコンにデータを移すことも可能。価格はシステム全体で3000万円から。
なお、現在図書館で用いているデータを活用して移行することも可能になっている。