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今、注目されているインターネットデータセンター

2001年02月10日 00時00分更新

文● ASCII network PRO

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都内に世界最大規模のIDCが誕生!

 東京電力、東京通信ネットワーク(TTNet)、インテックの3社が設立したアット東京は、総床面積が10万平方メートル(最大拡張時)を超える世界最大規模のIDCである。東京電力並びにTTNetの光ファイバ網を使ったGbpsクラスのバックボーン(海外回線はTTNetおよびユーユーネット(協議中)のインフラを利用)、および東京電力の不動産資産をIDC用途に改修した専用施設が特徴である。サービス開始は9月の予定である。

 アット東京では、(電力を含めた)ファシリティと光ケーブルを東京電力が、ネットワークインフラとその運用をTTNetが担当する。また、サーバの運用やSIサービスについては、インテックのノウハウを生かす。サービスには、ハウジング/ホスティングに加え、基本運用サービス、拡張運用サービス、SIサービスをラインナップする(ただし、当面SIサービスは必要に応じてパートナー企業を紹介という形になる)。現在、パートナー企業として電通国際情報サービス、新日鉄情報通信システム、東洋情報システムと業務提携している。将来的には、ASPを含めたアプリケーションサービスも展開していく予定だ。

 アット東京の大きなセールスポイントは、上記のような充実したネットワークインフラを持つ、大規模かつトータルなIDCであることだが、それだけではない。やはり、電力関連も強みだ。アット東京企画部の野津卓哉課長は、「電力を優先的に供給するといったことはできないが、施設内部の給電システムには東京電力のノウハウが詰まっている」という。たとえば、系統の取り方(冗長化)や、受電設備の設置1つ取っても、「その時点の最高水準の技術で対応できる」(同・神山佳樹部長)ことが売りであるとのことだ。

 アット東京は、東京電力のインフラ(光ファイバ、土地、建物)を活用した新規事業開拓の一環として始められたものである。アメリカのIDCの有用性を認識し、綿密な調査を経て「競争の激しい」IDC事業に乗り込んだ国産IDCである。国内企業を主なターゲットに、東京電力の信頼(ブランド力)と、国内での小回りを生かした顧客サービスに努める方針だ。外資系IDCには負けないという意気込みでサービス開始に臨んでいる。

(お話を伺ったのはアット東京 神山佳樹部長、同 野津卓哉課長)

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