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米VMware、VMware 2.0.1をリリース――2.0のバグフィックスがメイン

2000年06月27日 15時54分更新

文● 植山 類

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 米VMwareは、LinuxやWindows NTで動作して仮想マシンの役割を果たすソフトウェア「VMware for Linux 2.0.1」をリリースした。3月3月にリリースされた2.0.0のバグの修正が主な変更点だ。

VMwareの画面
VMware for Linux 2.0.1でWindows 2000を動作させている。仮想Ethernetカードを介してネットワークを使うことも可能で、パフォーマンスも実機の半分程度とかなり速く動作する

 Linuxユーザーにとって注目すべき変更点は、2.3.x/2.4.0-test1カーネルで正しくVMware modulesをコンパイルできるようになったことだろう(VMwareの一部はカーネルモジュールとして組み込まなければ動作しないのだが、Linuxカーネルはバージョンごとにモジュールのインターフェイスが変更されている可能性があるため、VMwareはインストール時に必要なモジュール(vmmon、vmnet、vmppuser)をコンパイルする)。開発版のカーネルはサポートの対象外だが、ユーザー数が多いため対応することにしたという。そのほかの主な修正は次のとおり。

  • raw disk (物理的なハードディスク/パーティションを、直接VMwareからディスクイメージとして利用するモード)におけるバグフィックス
  • アップグレードの際に、正しくVMwareサービスを停止する
  • Windows 95/98をゲストOS (VMware上で動作するOS)にした場合、Norton AntivirusがディスクをスキャンしたあとにDOSモードでscandiskが起動すると、ブートに失敗するバグを修正
  • マルチプロセッサのホスト上で、Windows 95/98やLinuxをゲストOSとして動作させた際のパフォーマンスを向上
  • 古いBIOSを搭載したPentium III (Coppermine)システムでも、CPUの種類を正しく認識可能

 また、新しいディストリビューションにも対応し、Red Hat Linux 6.2、SuSE Linux 6.4、Caldera OpenLinux 2.4が新たにサポートリストに加わった。これで、サポートされるディストリビューションは次のようになる。

  • Red Hat Linux 5.x/6.0/6.1/6.2
  • Caldera OpenLinux 2.2/2.3/2.4
  • SuSE Linux 6.0/6.1/6.2/6.3/6.4
  • TurboLinux 6.0

 なお、「TurboLinux Workstation日本語版6.0」には、Windows 95/98のみをサポートするVMwareの機能限定版「VMware Express」がバンドルされている

 VMware 2.0の正規版ユーザーは、無料でVMware 2.0.1にアップグレードすることができる。新規構入の価格は299ドル。30日限定の試用版をインストールしてから、クレジットカードでライセンスのみ構入することも可能だ。ダウンロードはVMwareのWebサイトから行なうことができる。VMware 2.0.1 for Linuxのサイズは約6MB。

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