ターボリナックス ジャパン(株)は、同社のTurboLinux Serverをベースにしたクラスタリングサーバ「TurboCluster Server 4.0J」(以下TCS4.0J)を発売した。日本語版と英語版の違いは、マニュアルが日本語化されていることと、サポートが日本で受けられるという2点である。
TurboCluster Server 4.0Jのパッケージ |
Linuxによるクラスタといえば、科学技術計算用の「Beowulf」や、レーザーファイブ(株)が提供する、やはり科学技術計算向けのソリューション「RAIKOU」などがあるが、TCS4.0Jは、Webサーバやメールサーバをはじめとしたビジネス向けサービスをクラスタリング処理するための製品だ。
TCS4.0Jは、クラスター構成に組み入れられた各サーバ(クラスターノード)を、Cluster Manager(以下CM)と呼ばれる管理サーバが監視、いずれかのノードに異常があった場合はそのノードを切り離して他のノードに肩代わりさせたり、ネットワークからのリクエストを“暇な”ノードに振り分ける、「ロードバランシング」も行なう。CMには当然TCS4.0Jしかなれないが、サービスを提供するほかのノードは、UNIX系OSやWindows系OSなどが使用可能となっている。
CM自体がおかしくなった場合は、CMそのものの役割りを肩代わりすることも可能だ(クラスタ内に、もう1台以上TCS4.0Jが存在する場合)。さらに、必要に応じてノードを追加していくことも可能だ。
こうして、システムにパフォーマンスと信頼性、拡張性をもたらすのが、TCS4.0Jだ。同様のはたらきをする製品として、Cisco SystemsのLocal Directorなどがあるが、TCS4.0Jは手軽な価格でクラスタ構成ができることにメリットがある。
価格
- 2ノード版……12万8000円
- ノード数無制限版……24万8000円
- アカデミックプライス2ノード版……8万8000円
- アカデミックプライスノード数無制限版……16万8000円
動作環境
- CPU……486DX以上
- メモリ……32MB以上
- ハードディスク……700MB以上
- CD-ROMドライブ……ATAPIもしくはSCSI
- フロッピーディスクドライブ……1.44MB
なお、ネットワークカードをはじめとした周辺機器の対応については、随時同社Webページにて公開していくという。
サポートは、インストールおよびTCS4.0Jの設定バックアップまでで、電話、Web、メールによる90日間3インシデントの無償サポートが付属する。